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初年度活動レポート◆不登校サポートハウスMarBle House

1)マーブルハウスを始めたきっかけ

昨年3月、府大の後輩たちと一軒家のシェアハウスを始めました。
んで、リビングのスペースで、親の会やフリースクールできるじゃん!と気づいたのがきっかけです。
たまたま大家さんが教育関係の方だったため、理解もあり、必要に応じて教材も提供してくださることに。
環境が整っていたため、始めない手はない!という感じでした。
3月に税務署へ開業届を提出しました。

以下、2019年度(初年度)の活動レポートです。

2)事業の広報方法

●SNS
MarBle House LINE
 親の会等のイベント告知、個別のやり取り(めっちゃ便利)
MarBle House HP
 事業内容、サービス料金、プロフィール、イベント告知等
MarBle House Facebook Twitter アメブロ
 活動報告、イベント告知等

●ネットワーク
近隣のフリースクールや塾等と交流。
相互に紹介し合う関係性を構築させていただいています。

3)不登校親の会MarBle

頻度:原則月1回
日にち:ランダム(月末あたり)
時間:14時〜17時
場所:マーブルハウス
料金:500円(お茶お菓子代)
参加方法:LINE等にて事前申込制
ルール:この場で聴いた話はこの場に置いて帰る(口外しない)

<2019年度の概要>
計13回開催
参加人数:平均3人程度。最小1人、最大6人。
参加者の属性:ほぼ不登校生/元不登校生のお母さん方。たまに教育関係者の方。

*最初は2時間に設定していましたが、2時間では話が終わらないことから3時間に。
(参加者2人の場合は事前に2時間に短縮するなどしています。)
*「個別相談」の時間ではなく「分かち合い」の時間として開催しているため、
石田はあまりしゃべらずお話を聴くようにしています。

<感想>
思った以上に継続してご参加くださる方も複数いらっしゃって嬉しい限りです。
書籍や不登校新聞の貸し出しも人気です。
少しでもストレスを発散できたり、心が和む場になっていたらいいな。
親御さん方のリアルなお話を伺えて、自分も凄く勉強になっています。
いつも本当にありがとうございます♡

雰囲気は、笑いあり涙あり、、という感じ。
喋りたいように喋りやすい雰囲気づくり、を心がけています。

親の会とひとくちに言っても、その雰囲気は会によってさまざまです。
涙涙の集まりもあれば、笑いの絶えない集まりもあれば、親御さん以外の参加者が多い集まりもあったり。

親の会にも絶対「合う・合わない」があります。
あと、共働きやひとり親でお仕事があって、単純に「日程が合う・合わない」もあります。
(なのでMarBleは日程については曜日を固定せずランダムに設定しています。
 たまに「日程の都合がよかった」という理由で遠方から来られる方もいらっしゃいます。)

なので、「親の会」の選択肢は多ければ多いほうがいいと考えます。
親の会、もっと増えて!!!!
親の会は「場所」と「飲み物」さえあれば開催できるので、皆さんどんどん地域で開いてほしいです。

MarBleは来年度も月一の頻度で開催予定です♪

4)個別相談

相談料:3000円+交通費/時間制限なし

<2019年度の概要>
相談件数:15件(小学生3人、中学生8人、高校生2人)
相談場所:マーブルハウス、ご自宅、カフェ
相談時間:平均2時間程度
参加者:お母さんのみ、ご両親、本人同伴

<感想>
「子どもとの関わり方に悩んでいる」
「不登校の子の気持ちを教えてほしい」
「利用できるサービスがないか相談したい」
「訪問支援をお願いしたいので詳しく話をしたい」
といった動機でいらっしゃる方が多いです。

「今はもう、無理やり学校に行かせる気はないです」
という親御さんがほとんどなのは、時代の変化を感じます。

自分の知りうる情報や持っている資料をフル活用して対応させていただいております。
学部時代に収集したフリースクール・オルタナティブスクールのパンフレット類が役立ってる。

来年度の課題は、継続したフォローアップと、学校との連携。
個人でやっているので限界はありますが、もう少し「その場限りで終わらない」個別相談をしたいなと思います。

5)訪問支援・家庭教師

訪問料:3000円/1時間(家計状況によって応相談)

<2019年度の概要>
本契約済み:3件
契約予定も含めて、現在訪問支援中のご家庭:4件
小学校の内容にさかのぼって勉強をみたり、おしゃべりしたり。
必要に応じて教材持参しています。

<感想>
事業を始めるまでは○研の家庭教師をずっとしていて、依頼が来たら行くという形でしたが、
(行ってみたら本人が嫌がっていて契約解消、ということもありました)
この事業では自分で契約して始める。
ので、始めるタイミングがめちゃくちゃ難しいです。

家で過ごしている子どもさんにとって「いきなり見知らぬ他人が家に来る」なんて絶対ストレス。
子どもの負担が最小限となるよう、タイミングや初回訪問のやり方など、親御さんと相談しながら決めています。

事前に
「勉強を教えられる人だけど、勉強させに来る人ではない」
「学校に行かせようとする人でもない」
ということを親御さんから伝えていただくようにしたり。
場合によっては
「今は訪問支援のタイミングではないと思うので、家を安全基地としてゆっくり休ませてあげてください」
と訪問を見送るときもあります。

発達障害や知的障害があるケースは、事前に特性や必要な配慮をお聞きして指導方法を検討しています。
(頻繁に休憩を挟む、苦手なことは避ける、視覚的に見せる等)

訪問案件は今のところ大きなミスマッチは起きておらず、継続して訪問させていただいていますが、
家庭教師にも「合う・合わない」は絶対ありますし、自分1人では時間的限界もありますので、
ゆくゆくは不登校専門家庭教師を組織化・団体化したいと考え中。。。
訪問支援のご相談は絶えず届いており、ニーズは確実にあると確信しています。

6)フリースクール

週1回フリースペースとして自宅リビングを解放しておりましたが、
「子どもがほとんど集まらない」
(利用したいという相談は来るが、子どもが平日日中に1人で外に出ることが難しいケースがほとんど)
「子どもが来るか来ないかわからない中1日待機しておくのがしんどい」
という理由で、一旦閉めさせていただきました。
立地があまり良くないというのもあったかな。

来年度は、ゲーム会のようなイベントを数ヶ月に一度開く予定です。
ゲーム会などを通じて子ども同士が仲良くなって
「一緒に遊ぶ場所がほしい!」「WiFi環境がほしい!」となった時などに、
その都度ハウスを解放する形で運営していきます。

7)総括

1人で細々と運営しており、時には悩むこともありましたが、
親御さんや関係者の皆さま、子ども達に支えられて無事に1年間継続することができました。
特に私の活動をあたたかく見守って応援してくださる親御さん方には本当に励まされました。

活動をとおして、大学院での研究では見えなかった課題も浮かび上がりました。
共働きやひとり親家庭でお仕事が忙しく
「やむを得ず昼間は家に子ども1人」「子どもと関わる時間がない」「どこかに相談する時間もない」
という声が予想以上に多かったのです。

生活のために仕事に追われながら、子どもの将来はどうなるんだろう…という不安を抱えながら、
「私がしっかり子どもを育てなくちゃ」と沢山の荷物を1人で抱えておられるお母さん方の多さたるや。。
しかも兄弟で不登校というケースも少なくなく、、
非常に困難な状況に1人で立ち向かっておられるお母さん方。。

マーブルハウスからは見えないけれど、きっと、頼る力すら残っていないご家庭も沢山おられると思います。
そういったご家庭にも支援を届けるにはどうしたらいいか。。

活動と研究、両面から考えていきたいと思います。
来年度もどうぞよろしくお願いいたします!

使用用途::不登校関連書籍の購入、学会遠征費など