道化師の涙

幾つもの愛してると言う声が聞こえた いつ言われたのだろう 何処で言われたのだろう 誰か…

道化師の涙

幾つもの愛してると言う声が聞こえた いつ言われたのだろう 何処で言われたのだろう 誰から言われたのだろう 何故言われたのだろう そんな言葉は俺には余りにも惨過ぎる 新たなnoteとtwitterに引っ越して来ました twitterには短い呟きが鳥をポチれば飛んで行けますのでよろ

最近の記事

かさぶた

かさぶたになり掛けの 半乾きの傷口。 濃紫色の荒廃したハート型 双曲線の先端が ボロボロと剥がれ落ちても 痛みすら感じやしなかった。 目の前を日常が平然と 過ぎ去って、 何時もの暮らしに 呆然と乗って、 巻き起こした事件から 遠ざかっていたんだ。 何かが足らない心を 踏み潰しながら暮らしている。 絶対的な忘れ物。 目を背け、 耳を塞ぎ、 心をガン無視するから 俺は生きていられるんだ。 痛いなんて感じ始めたら 切りがない。 底なんて見えやしない。 少しでもそっ

    • たったそれだけの事

      お久し振りでございます。 春先とあって、色々と忙しぶってしまいがちな今日この頃。 年金と失業保険だけでは生きては行けぬ世の中を渡り歩かねばならぬ故、ジタバタしております。 大手企業のお偉いさん達の収入は物価上昇率よりも遥かに増えて行っている中で、下級平民の時給は一向に上がる気配も見せずに、衣食住の生活水準は地べたを這いつくばるばかりで御座います。 あっ、ついつい愚痴ばかりが、、、 横浜のスラム街にも春は分け隔てなくこゆる。 長い長い沈黙が「ごめんね」じゃなく「ごめ

      • なんちゃって

        終わらせるのには、もう既に遅過ぎる年月を俺達は過ごしてしまっていた。 いつもとは違う、居心地の悪い違和感が漂う君の隣に、 いつもの様に当たり前に胡座をかいて座り、この場の雰囲気に合った 思い付く限りの適切な口火が切れる言葉を探していた。 重苦しくのし掛かる僅かばかりの時間でたちまち疲弊感に襲われ考えに考えた挙げ句に、 「ありがとう。」 陳腐で在り来たりな、それでいて多分、今の気持ちを素直に胸に治められる言葉が、不意に口先から零れ落ちてしまった。 なんだ、こんなし

        • 140粒

          先っぽを絞るような不規則な締め付けと裏筋が圧迫される快楽についつい我を忘れてゴツゴツと前歯が恥骨に当って痛みを感じる程に突き動かしていた ふと見下ろせば胃液にまみれた彼女が白目を剥いてしまってた 慌てて腰を引こうとしたら両手でお尻に抱き付いて自ら動き出す健気な彼女の姿が股間にあった 「さようなら」と視線を逸らさず目を見開き見詰め合いながら交わしたキスの味はそれ迄に数え切れない程に交わしたキスとは違い黒蠍の毒牙に刺されたような耐え難い痛みを伴うキスだった それが彼女が今感じて

          なんの積もりで書いたの 2

          朝起きたら雪なんか積もってんの。 昨日はあんなに晴れてたのに。 「好きで好きで堪らないんです。」 突然の身に覚えのない告白に、その言葉の意味が理解できなかった。 今、彼女の言っている「好き」と言う言葉が余りにも唐突過ぎて、その単語が何を指しているのか、どんな物を堪らなく好きになってしまったのかが俺には思い当たらなかった。 そう言えば、確か数日前に一緒に行った居酒屋でイカ飯を食べながらにこにこしながら美味しいを連発していた事を思い出した。 いやいや、更に考えて

          なんの積もりで書いたの 2

          なんの積もりで書いたの?

          その人の美しさは、まるで写実主義の高名な画家が理想とする美人像を空想して描いたような美しさだった。 と言うよりも、その想像上の世界で二次元的にキャンバスに描かれた絵画が現実の立体女性として目の前のしかも手の届く位置に立っている事が信じられなかった。 その人はもはや女性と言うよりも、女性美を具現化した美術工芸品としか捉えられず、何物にも例えがたい神々しさとも言える美しさを称えていた。 同じ人間としての手足を持ち、同じ人間としての機能を有する身体が何故にこれ程迄に美しくなけれ

          なんの積もりで書いたの?

          140粒の風

          結局はさこんなふうに手荒に扱わなきゃそんな感極まった満足そうな笑顔にはなってくれないんだね でも、こんなおよそ愛撫とは言えない苦痛を伴う過激な行為をしていたらきっと躰が壊れちゃうよ だめだよいくらそんな猫なで声で甘えて来たって真っ赤に腫れ上がってる所にクンニなんかして上げないからね 居場所を失って凍えた心を暖かく包み込んでくれたのは高価なブランド品のバッグやきらびやかな宝石なんかをプレゼントしてくれる人ではなくて 「ほら、あったかいよ」と近くにあった自販機で買った安易でなん

          140粒の風

          140粒の色

          雪なのか雨なのか?得体の知れないスランプがどんよりとした空から降り注いでまして、文字を読む気にはなるけれど書く気にはなれないんですわ。 まっ、書く必要性などない身の上なんで全く困ってはいないのですが、常日頃から無意味で不気味な文字列を並べ立てては自己満足を得る儀式を崇拝する宗教の信者なもので、下らないエロ思想や歪んだ恋愛観が頭の中を蝿のように飛び回ってしまうんです。 えっと、、、どなたか天上から吊るす、あのクルクルのネバネバした蝿取り紙を取り扱っているお店をご存知ではありませ

          溜め息讃歌

          膝をに視線を落とし 「運がわるかったのかな。」 項垂れて髪に隠された口元から 零れ堕ちた君の溜め息を 思わず手の平で受け止めた ずっしりとした溜め息の重さに たじろぐ自分の非力さを 思い知らされた 掛けるべき言葉を あれこれ、あっちこっち 探してみても こんなちっぽけな俺なんかじゃ そんな引き出しなんて ありはしなかった だからせめて こうやって君の隣で 零れ堕ちて来る溜め息を 黙って受け止めているよ 俺がここに居る事に 君が気付いてくれるまで いつまでもずっ

          小さな器

          我が家の飼い猫のメロンは膝に乗って来る。 いや、俺は正座をしているのではなく、畳に座布団を敷いて胡座をかいているのだから、正確には膝の上ではなくふくらはぎとか太ももの上なのだが。 兎に角、休日の昼間や毎日の夕食後のちょっくらテレビなどのまったり寛ぎタイムにベッドに寄り掛かり休息を取っていると、必ずツカツカと近寄って来ては、さも当然の如くに膝の上に乗っかって来るのだ。 それは、真夏のクソ暑い日も、このクソ寒い時期にでも、季節に関係なく、俺がこのテレビの前の定位置に座ると

          永遠

          寂しさの余り つい声に出して その名前を口にした。 誰も居ない砂浜に 染み込む波のざわめきにまみれて 自分のその声が 思いの外 耳に響いた。 街から流れくる微風は 背中を優しく撫でながら その名前を海へと運んだ。 まるで そこに彼女が居るかの様に、 もう一度その名を呟けば、 丸くなりかけの月に笑顔が映り、 水面の月明かりを 渡り歩いて来る彼女が 見える様で余計に 苦しくなった。 高校生だった彼女も、 病に犯されてさらばえた彼女も、 この月明かりの様に 明るく素直

          カマイタチ

          「俺の心は今ここにはないから、 悔しくも悲しくも、 なんともないんだ。」 スマホを右手に持ち変えて 強がりを吐き捨てた。 「それじゃ、 これ切ったら連絡先とか 写真も全部消してよね。」 彼女の望んでる事は、 この俺の右手のスマホの中に あるのかな? 右手の手のひら一つに 収まり切っている思い出になんかには 俺の未練などはない。 厄介なのは、 今俺の心と共に居留守を使ってる 彼女と過ごして来た年月。 振り下ろした決断と言う名の刃は、 確かに何かを傷付けた

          特級呪物

          ゆったりと巻かれたカシミヤのマフラーから覗く後れ毛が冷たい潮風に曝されてゆらゆらと靡いていた。 見ている俺の方が彼女の寒さを感じてしまい、ふっと、自然に出てしまった右手。 胸元の結び目の隙間を整えて、襟足のマフラーを立ち上げ、その序でに目の前にあったおでこにキスをした。 俺としては別段、取り立てて特別な事をした訳ではなかった海辺の散歩。 そんな、一時も過ぎてしまえばすっかりと忘れてしまうような些細な出来事が、 机に向かう夜半の彼女の日記には、とても思い出深いエピソードのように

          早苗との再会

          5カ月ぶりに会った元カノの早苗との話しでもしようかのぉ~。 パッと見でちょっと太ったかのぉ?って思ったんじゃが、当然そんな事は口にはせなんだ。 けど、明らかに化粧が濃くなり、若干だがケバっぽい雰囲気を醸し出していたんじゃよ。 儂と別れた事を気に病んで窶(やつ)れてしもぅてはいないかと心配をしとったんじゃが、要らぬ心配じゃったようじゃな。 「息災のようじゃのぉ。」 「いやいや、淋しさを食で紛らわしておりましたので、このような無様な姿になってしもぅたわいな。」 (この書き

          早苗との再会

          どうもです。

          袖さえも触れ合ってはいないけど、こうしてこのサイトで、こんな些細な形だけど繋がれた事を多生の縁だとしたら、そんな仲でも大切にしたいと思ってしまうのは、単に私が気弱なヘタレだからなのかも知れません。 ヘタレだからこそ、目に見えぬ知り合いの事を心配してしまうんでしょうね。 ここで私が読者登録をしている数名の方々の日々を綴ったブログを読ませて頂いては、あっ、そんな事があったんだ、楽しかったんだろうな。 とか、それは多分、悔しかったんだろうな。 とか、自分勝手に想像を膨らませては

          どうもです。

          あゆみ

          最初に謝って置きますね。 ばらばらと書きなぐって散らばってた過去ログを繋いで纏めただけの長文ですので、 ふと、この辺りにくっ付けて載せてしまおうと目論んだ俺の自己満足でしかない物で御座いますので、 特に目新しくもなく、面白味も御座いませんのでスルーされた方が宜しいかと存じます。 この計画性のない生き方が俺らしいと言えば俺らしいのですが、突発的な発作なのでご容赦下さいまし。 墓石って、なんでこんなに冷たいんだろう。 この石の下には、あんなに温かった人が眠っているはずなのに。