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ホントにマーケットインが正解?

マーケティング界隈ではよく聞く「プロダクトアウトではなくマーケットインが重要だ!」というお話し

今、商品を作っていて、あれやこれやと考えている時に
「プロダクトアウト<マーケットインって本当?」
「プロダクトアウトの成功事例ないの?」
「そもそもプロダクトアウトとマーケットインもう少し掘り下げよう」
とこのお題に関して思った事があるので3分で読める記事にまとめてみました

①プロダクトアウトってすごいんよ

「お客さんの需要から商品を考える」というのが、いわゆるマーケットイン
だからプロダクトアウトではなくマーケットインが重要という話が出ているのだと思うのですが、プロダクトでも売れている商品は多い

代表的な物は
・iPhone
・LINE
・カップラーメン

iPhoneはガラケーの世界にボタンのない携帯電話という市場を作り
LINEはメールの世界にチャットという市場を作り
カップラーメンは店舗ラーメンだけの世界に家で食べられるラーメン市場を作りました

こういった商品は戦略ごっこでいうところの「垂直差別化」を行い、新しい市場を築いた商品達です(めちゃスゴイ)

※垂直差別化・・・市場で大部分の商品が共通でもっている部分と差別化をする(例:ガソリンの自動車→電気自動車)
※水平差別化・・・市場で大部分の商品が共通でもっている部分+αで差別化をする(例:自動車→A:安い、B:早い、C:燃費が良い)

②プロダクトアウト<マーケットインになっている理由

これには下図の顧客ニーズとイノベーター理論が関係しているんだと思います

顧客ニーズ


イノベーター理論

マーケットインは顧客ニーズの一番上の層の「気付いているニーズ」をベースに作られることが多い印象です(Amazonとか特にそうです)
※もちろん違うモノもあると思います

つまりそもそもお客さんが「これは欲しいわ!」と思っているものに「こんなものがあったらな!」の+αの要素を追加し差別化をしていくという作り方(これは水平差別化)

だからお客さんもイメージしやすく買いやすい

イノベーター理論でも「レイトマジョリティー」ぐらいまで(約84%)が反応するような商品が多いので、反応する人の数も多い、そして商品もまだ作りやすいので、参入する企業が多く、売れた企業”数”が多くなる

一方、プロダクトアウトは起点が自分達の考えや原体験に基づいていることが多く、商品化したとしても
「顧客のニーズとずれてしまっている」
「ニーズに合っていても認知が取れていない」
「ニーズに合っていても、ちゃんと伝えれてない」
などがあると思っています

またプロダクトアウトの商品は「顧客ニーズ」の「言語化できていない」よりも深い層向けをターゲットにしている商品が多い印象です(「まだ見ぬ商品をつくろう!」→物があふれる現代でもまだない→言語化されていないorみんなまだ気づいていない。iPhoneなんかがいい例だと思います)

つまり「あんまり見た事がない商品」になる為、認知獲得をしたうえで、しっかり「何なのか」を伝えないといけません

また「見たことない商品」に最初に反応してくれるのはイノベーター理論の「イノベーター」や「アーリーアダプター」といった約16%の人達

そうすると最初は反応する人も少なく、市場に浸透するのにも時間がかかる為(実際IPhoneでもこんなにみんなが持つまではすごく時間がかかった認識です)マーケットイン程、早く成果が見えない事もマーケットイン>プロダクトアウトの要因になっているのかなと思っています

※一番多いのは「ニーズとずれている」→「売れない」→「続けず撤退」→「失敗」となっている事っぽいなとおもっています

③結局、両方で重要なのは、、、

プロダクトアウトとマーケットインの違いは出発点
①今ある顧客の情報やデータからニーズを読み解く(マーケットイン)
②自分達の仮説から始め、それが顧客ニーズと結びつくかを確認する(プロダクトアウト)

出発点は違えど、辿り着く先は「顧客のニーズ」

このニーズは先ほどの図のどこを取りに行くかにもよりますが、より深い部分を取りに行くのであれば(戦わなくなる可能性が高くなるので、これが一番良いと思って追います)ユーザーに「○○ですか?」と直接聞く形では見つからない(ユーザーは気付いてないので)

だから行動ベースでヒアリングを行い、こちらが気付かないと作れない物だと思っています

例えば【乳液×化粧水が1本に入った化粧水】というのも、乳液と化粧水自体は1段目の「気付いているニーズ」ですが「2つが合わせる」という発想はユーザーにはありません

ユーザーにヒアリングをすると「もっとこんな乳液が欲しい」という話や「もっとこんな化粧水が欲しい」という話は出てきますが、「乳液と化粧水を合わせれば良い」と気づいている人はすくなく、欲しいものベースだと「乳液×化粧水」は出来上がりずらい
ただユーザーの行動を見てみると、お風呂上がりに乳液を塗り、その後化粧水を塗っている

なので、この2手間をなくす→「ユーザーがまだ言語化できていないニーズ」を持った商品になるというイメージです

結局、プロダクトアウトもマーケットインも両方良いけど、顧客ニーズが大事で、そのニーズをより深く知る為には「言葉」ではなく「行動」を見る事が重要

プロダクトアウト→まだ世にないような商品を作る→だからユーザーの深いインサイトを捉えれてるかいないかで成否がすごくわかれる

だなという考えに至った僕でした

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