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『パタン・ランゲージ』に学ぶ、家づくりのヒント

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建築家クリストファー・アレグザンダーによる『パタン・ランゲージ』は多くの建築家の読まれている名著です。その真意は専門家だけでなく、一般の人々こそがこの本をツールとして、家を街をつ… もっと読む
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パタン・ランゲージ#94 人前の居眠り

パタン・ランゲージ#94 人前の居眠り

超・久しぶりのパタン・ランゲージの投稿は、「町」や「コミュニティ」を定義するパターンの一番最後、94番目のランゲージです。

人々がやってきて居眠りができるような公園、公共ロビー、ポーチなどは成功している証拠である。

多様な活動を支えるはずの公園
すでに懐かしい感じですが、オリンピックの閉会式では東京の「日曜日の公園」をテーマにパフォーマンスが繰り広げられました。

確かに、代々木公園など管理さ

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パタン・ランゲージ#96 階数

パタン・ランゲージ#96 階数

クリストファー・アレグザンダーの『パタン・ランゲージ』を活用すべく、まとめ直しつつ、学び直ししています。パタンランゲージについては、以前の記事に記しています。

「パタン・ランゲージ#00 活用のすすめ」
「パタン・ランゲージ#253自分を語る小物」

今日のお題は、#96「階数」です。「#95 複合建物」につづき、建物の全体構成に関わるパターンです。
#95複合建物は

決して「一枚岩」のよ

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パタン・ランゲージ#95 複合建物

パタン・ランゲージ#95 複合建物

質の良い空間や建物をつくる、253個のパターンで、「建物」カテゴリの最初にくるトップバッターが95番の「複合建物」です。

建物が、より小さな建物やより小さな部分の複合体で、そこに内在する生活実体を表明しない限り、人間的な建物にはなりえない。

という問題提議からはじまる文章は、いま私たちが街並みを歩くときに、実感としてとらえられる本質をついているように思います。

巨大な建物のとらえどころのなさ

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パタン・ランゲージ #00 活用のすすめ

パタン・ランゲージ #00 活用のすすめ



住む人が「自分で間取りをつくる!」というテーマでnoteに考えをつづることを決めたのですが、「自分で間取りをつくる」にあたって、一番にご紹介したいことがこちらの『パタン・ランゲージ』(クリストファー・アレグザンダー)です。

建築家アレグザンダーは、人々が生き生きと暮らし、居心地のよい、質の良い街や建物や空間を調べ上げ、そこに繰り返し、あるいは、共通してあらわれる特徴を「パターン(パタン)」と

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パタン・ランゲージ#253 自分を語る小物

パタン・ランゲージ#253 自分を語る小物



パタン・ランゲージは、253のパターン(=パタン)でできています。
#1 ~#94のパターン(94個)は、町やコミュニティを定義するもの。 #95 ~#204のパターン(110個)は、個々の建物の空間を定義するもの。 #204 ~#253のパターン(49個)は、実際の建物や細部をつくる方法。

~#94までの町やコミュニティに関しては、個人でどうこうできる範疇ではないけれど、個々の空間や建物を考え

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