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「緊急で深い悩み」をコロナで深堀しました

ネットでビジネスをされている、すべての方を心から尊敬します。

「ビジネスとはお悩み解決」
「ドリル売るなら穴を売れ」

みなさん、本当に穴を売ってらっしゃいます。(多分)


・どんな状況の
・どんな深い悩みに
・どんな斬新な方法で解決するか

めまいがするほど眩しく分かりやすく書かれてますよね。



もしも、もしもですよ?


「自分はたいした収益上げてないですけど」
「お悩みを解決してほしいくらいで、解決できてませんよ」

こんな考えが頭の隅っこであったとしても、「ビジネス=お悩み解決」ということを知っているだけで、選ばれし勇者だと思うのです。


なぜなら世間では、この思考は想像以上に浸透していないからです。
実行されていないからです。




Twitterでは当たり前すぎて疑う余地がなかった思考ですが、

「実は当たり前じゃなかったんだ!」
「Twitterの方々って、もしかして神??」と心底感じる体験をいたしましたのでシェアさせていただきます。



それも、悩みは「コロナ」。
「緊急で深い悩み」のはずなのに、提供されているサービスはお悩みを解決していなかった、というお話です






これは「コロナかもしれない」ときに電話した、「受診・相談センター」でのお話です


私ごとなんですが、先日一家でオールコロナで全滅していました。


時を同じくして、車で1時間ほど離れたところで1人暮らししている母も、同じタイミングで40℃の熱が出たと連絡がありました。

電話口の母は、明らかに弱っていて水分も食事もろくに口にしていないことは容易に想像できました。


母は両手に杖を持って歩く、転倒リスクの高い「要支援2」のオバさんです。


40℃の熱でおそらくいつも以上のフラフラ星人。
かかりつけの内科はなく、かかりつけの整形外科は地下鉄で2駅先です。


「病院へ行って検査せねば!」
「自力で受診はムリだな」
「しかし私は動けん…どうやって病院へ行こう??」



悩んでいたところ、母の住む自治体のホームページでこのような文言を見つけます。


かかりつけ医等を持たない場合や相談する医療機関に迷う場合は、受診・相談センターへ電話相談してください


「そうだ!聞いてみよう」


となりまして、電話してみました。




そのときのやりとりです↓

センター 「もしもし。受診・相談センターです」

私 「現在〇〇でひとり暮らしをしている母が40℃の熱が出ているので相談です。
熱が高いこと、足が悪いこともあって、1人で病院へ行けないのですが、往診や自宅で抗原検査などはできるところがありますか?」

センター 「情報はホームページに書いてあるので、ご自分で連絡してください



「え??」



まさかコールセンターへ電話して、「ホームページ見てください」とは思わず、電話口でフリーズしましたよね。





唯一独壇のサービスポジションでニードを満たしてない



センターの方の対応がうんぬん・・・と言いたいのではないんです。

行政の強みで唯一独壇のサービスポジションなのに、住民のニードを満たしてない

っていうのが大変もったいないな、と思いました。




「コロナかも」というとき、受診したい住民の気持ちはこんな感じだと思います。



・コロナ陽性か知りたい(行動制限、保健所への申告、職場への連絡など)

・解熱剤など症状を緩和する対策が知りたい

・どういうときが重症なのか目安が知りたい

・重症のときはどこへ連絡したらいいのか知りたい

・必需品はどうやって調達したらいいか知りたい

悩みってこの辺かと。



今回の私の相談の一件ですと、

「家で抗原検査ができて、保健所に連絡できて今後の指示が仰げたら良かった」んです。

その方法が訪問診療や往診であってもいいし、検査キットが郵便で届く→保健所に報告でも良かったわけで。




電話で相談して「ホームページを見てください」なら相談するだけ手間だし、そうやって書いといてくれたらいいのだけど(ボソ


疑問に思ったのは、「なぜ受診・相談センターを設置しているのか」です。

住民の「コロナかもしれないけど、病院行ってもいいの?」っていう悩みを相談・解決するためだと思うんですよ。




もったいないよ、リアルの深い悩みが聞けるのに



こんなことを言うと不謹慎かもですが、

「コロナかもしれない」という深いリアルの悩みを聞ける強力なポジションにいて、しかも唯一独壇場。


あの手この手と支援を広げることは難しくても、細分化して支援できることはありますよ。

逆に行政の力を使ってしかできない支援もあります。




「家に検査キッド持ってきてくれて、『玄関で抗原検査1件1000円』ってサービスあったら使ったな」とか

「市販のロキソニンとポカリを代金プラス1500円までなら払ったな」とか、

熱と頭痛にうなされながら考えてました。


みなさんなら、どんなサービスを考えますか??






ちなみに、もし家で1人で暮らしていて買い物へも行けず、水分も食事も摂れなくなったときは、

迷わず救急車を呼んでください!


救急車を呼べば、とりあえず病院へ入院できます。
入院すれば、必ず家族へ連絡がつきますし、退院先も調整してくれます。

とりあえず寝てれば・・・
救急車なんて恥ずかしい・・・そんなことは思わないでください。

(母親にも口を尖らせて言いました)



「寝てれば大丈夫・・・」は危険です


これは、地域医療に従事する医療従事者としての私の意見でもあり、
現役警察官でもある夫からの願いでもあります。





家に1人でいて、苦しくなったら救急車を呼んでほしいのです。
これまでに手が届かず、命を落とされた方、発見されるまでに時間がかかった方をそれぞれに何人も拝見してきました。



夫は人口10万人程度の市の警察署に勤務していますが、今年の夏は自宅で亡くなっている方に1週間にお1人のペースで対面しています(誇張なしです)。


発見されたときには、テレビがつきっぱなしの部屋のソファーでお体が腐敗申し上げてしまい、蛆や蝿が体液を伝って動いている…。


死後にコロナ陽性だったことはよくあるし、「寝てれば治る」と思って寝ているうちに衰弱して動けなくなった、という可能性が高いと言っていました。


ひとり暮らしではなく、ご家族が同居されているとこうはなりません。





先程の相談センターでの電話もですが、残念ながら日本は「家族に介護力」を求める前提なので、おひとり暮らしの方への支援は手薄になりがちです。

「自分は大丈夫」という根拠不明な信念も強いですし、生活の中に入っていくサービスが生まれにくいんですよね。




生活の中に踏み込むには、(警察や行政などの)強制力があることと、お客さんが求めることが必要になります。

お客さんがいかに求めてくれるか、
お客さんに必要性を気づかせるか、が鍵だなとつくづく思いました。


コロナの中で頭痛とともに思ったので、忘れないうちに書いてみました☆

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