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【ふ】だんの、【く】らしの、【し】あわせ
釜石駅に向かう途中のコンビニでコーヒーを買った。
(7-11じゃなくて青いコンビニなのがくやしい……)
いつもの通りボタン操作をしていて気がついた。
「濃いめ/ふつう/うすめ」
の選択肢が増えてる。
「ふつう」を選んだ。
とくに濃いめを飲みたい気分でもないし、
うすめのコーヒーになんの意味があるのかと思ってしまう。
で、「ふつう」がカップに淹れられるのを眺めながら、
昨日の「普通、ってなに?」を思い出した。
![](https://assets.st-note.com/img/1715901111720-azAdLYIinO.jpg?width=1200)
昨日は釜石高校の1年生のフィールドワークを見学した。
いくつかのフィールドのうち、「保健福祉」を。
現場が歩いていけるところだったし、
興味はあっても知らないことだらけだし、
ヤングケアラーを調べているところでもあるし。
「保健福祉」のフィールドワークは、さらに
「障害者支援」「地域保健」「社会福祉」に分かれていて、
生徒たちはそれぞれのテーブルを25分毎に回って学んだ。
まずわたしは「障害者支援」。
「障害者ってどんなイメージ?」があるのか。
生徒たちはそれぞれ講師のその質問に答えたが、
まとめていうと「普通と違っている」だった。
じゃあ。
「普通ってなに?」
という次の問いになる。
生徒たちは困る。
(普通は普通じゃん)
と思っているのか、
(そういわれてみれば)
と思っているのか。
ともかく、困っていた。
普通ってなんでしょうね。
普通って誰が決めるんでしょうね。
あなた一人で生きていってますか?
朝ごはん食べてきましたか?
学校まで、この会場までどうやってきましたか?
メモをとっているペン、紙、バインダー。
誰もが誰かの力を借りないと生きていけないんです。
![](https://assets.st-note.com/img/1715901195371-0xN6rqpGSh.jpg?width=1200)
続いて「社会福祉」のテーブル。
ここでも「なんでしょ」シリーズ。
「福祉ってなんでしょ?」
福祉の「福」も「祉」も、「しあわせ」という意味らしい。
初めて知った。
「禾(のぎへん)」は「神」をあわらし、
「福」のつくりのほうは「豆」「田んぼ」で豊穣な収穫を。
「祉」は、「禾=神さま」がずっと「立ち止まって」くれている状態。
へえ〜〜。
福祉は「しあわせ」の字でつくられていたのか。
じゃあ。
「福祉ってなに?」
「そのしあわせは誰のもの?
おカネ持ってるとかモノもってるとか、
一部の人たちだけのしあわせなの?」
講師は「釜石では」と限定して、
「福祉とは、あなたの、家族の、そしてみんなの
【ふ】だんの、【く】らしの、【し】あわせ
なんです」
特別なことではない。
いつもどおりの朝起きて、学校いって、働いて、ごはん食べて、
なんてことしながら、みんながしあわせでありますように。
ちょっぴりこころが豊かになった釜石高校のフィールドワークだった。