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消費者から生活者へ

CHICAGOとかDEPTとか、原宿にあった古着屋。
学生時代にはよくいって古着を買っていた。
1990年代のこと。

ブランド物とは違って、どれもこれも欲しいってわけではなく、
気に入るものがあるかどうか、ハンガーにぶら下がっているシャツとか上着とか、
LPレコードをばばばばばっとブラウズしてジャケットのイメージで買っていたように、
古着もばばばばばっとブラウズしてイメージで買って着ていた。

ほかの誰も着ていないような服が、古着屋にはあった。
でもそれは、ほかの誰かがかつて着ていたものだった。

閉じていたDEPTを再生させたeriさんが、昨日のゼミのゲスト講師。
経営者であり、環境危機アクティビストであり、ヴィーガンな人。

「消費者から生活者へ」
モノを買って使って、着て、食べて、飲んで、はい次。
消費するだけの消費者ではなく、
そのモノがつくられている背景に注目する。
誰がつくっているのか。
どうやって運ばれているのか。
なぜこの価格なのか。

価格が安いには理由がある。
誰かが不当に安く働かされているからかもしれない。
遠くの国でつくられたモノを飛行機で運ぶ、大きな船で運ぶ。
そこにCO2の排出はどのくらいあるか。

モノには物語がある。
イヤな物語もあれば、
いい物語もある。

どうせなら、いい物語があるモノを買いたい、食べたい。
消費の全部とはいわないが、少しでも、少しずつでも。
生活者として。