「さっき、床屋のところにいたでしょ」
その床屋は「ここ」からちょっと遠くにある。
たしかにその床屋にいた。
でも、それは道を聞くためにちょっと立ち寄っただけ。
昨日の選挙活動中でのこと。
小さい町、狭い世間だから、
いつも誰にどこかで見られている。
と、釜石に住んでいるとよくいわれる。
逆にいうと、
いつも誰かが見ていてくれる。
ともいえる。
21人が立候補しているうち、
地元出身ではないただ一人の候補者。
だから一軒一軒、歩いて回った。
あさ5時からポスティング。
そのあと午前中は仕事して、
午後からポスティング。
歩いた距離、握手の数では、誰にも負けない。
だんだん「チラシ、実家にも入ってました」
だんだん「よく見かけますよ」
と、いわれるようになってきた。
昨日も、20時近く、本日最後の街頭演説で、
「声が聞こえたから来てみた」
と声をかけてくる人がいた。
うれしい。
いつも誰かが見ていてくれる。
話を聞いて、話をして、握手して、
別れるときの定番やりとり。
「まず、がんばっでください!」
「はい。また来ます!」