やる気に満ちたチームのつくりかた
やる気に満ちたチームをつくるには……。
「チームワーク」というと、チームの関係性のことを連想する。
チームワークが良い、チームワークが悪い。
チームの関係性を良くするためには、どうしたらいいのか。
マネジメントが問題になる。
2008年に「21世紀のマネジメントを定義する会議」というのがあった。
世界的なビジネスリーダーと経営学者たちが集まって、
話し合った結果、3つのことが提言された。
①マネジメントは最も重要な社会工学
②ほとんどの企業のマネジメントは時代遅れ
③組織をより人間味にあふれたものに
時代遅れなのはどんなマネジメントなのか。
それはたとえば、戦略と予算とKPIによってメンバーを統制するマネジメント。
「やんなきゃいけないこと」にあふれてて、
「やりたいこと」が仕事になっていない。
そうならないためにはまず、関係性を良くすることから始める。
ダニエル・キムの「成功循環モデル」だ。
「成功循環モデル」には2つのサイクル(循環)があって、
ひとつはバッドサイクル。
①結果の質:成果がよくない。
②関係の質:責任を押し付けあう
③思考の質:失敗を恐れて、なかなかいいアイディアでない
④行動の質:消極的で助け合いもなし
⑤結果の質:さらに成果がでない
もうひとつはグッドサイクル
①関係の質:対話をする、お互いに認めあう
②思考の質:いい気づきがある、アイディアがでやすい
③行動の質:お互いに助け合う、相互支援
④結果の質:いい成果がでる
⑤関係の質:さらに関係性がよくなる
わかっちゃいるんだけど、ついつい結果の質から入ってしまう。
そうじゃなくて、まずはメンバーの関係性をよくすること。
もうひとつ「チームワーク」で考えることは、
「チームでワークする」という働き方。
学術論文は個人で書くスタイルから、
複数で書くスタイルになっている。
ぱっと自分の手元にある本を見てみる。
『LIFE SHIFT2』 アンドリュー・スコット、リンダ・グラットソン
『問いのデザイン』 安藤勇樹、塩瀬隆之
理工系では90%がチームワークによる論文になっているし、
特許出願も50%以上がチームワーク、
株式投資もチームファンドが主流になっている。
みんなでつくっていくことが、大事なことなんだ。
わたし自身に当てはめていくと、
大学の授業も、教員とSA(Student Assistant)たちだけでつくるというより、
履修している学生たちみんなでつくっていくことになる。
もちろん、ティーチングスタイルの知識伝達型授業はそのままなんだろうけど、
ワークショップスタイルの気づき獲得型授業は、
チームでのワークそのものになっていくはずだ。
だから、チームメンバーの関係性を良くすることから始めないといけない、
ということに戻る。
#朝渋 斉藤徹「やる気に満ちた『やさしいチーム』のつくりかた 〜組織をよりよくしたいと願うすべての人へ」 2月2日(水)