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こんなふうに議会で質問しました

昨日、3月定例会で一般質問した。

釜石市議会の「一般質問」は、
国会でいうと本会議での代表質問と委員会での質問をミックスさせた形式。
壇上での議員の演説、そのあと市長と市職員、教育委員会からの答弁。
そのあと、双方向の質疑応答になる。

質問のようすはこちら


村田信之です。

まず冒頭に、3月11日に打ち上げられた花火「祈りと絆の白菊」へのクラウドファンディングの件について、お詫び申し上げます。
釜石市民のみなさま、石川県のみなさまには大変ご迷惑をおかけしました。大変申し訳ございませんでした。
また、「白菊」を鑑賞し祈りを捧げたみなさま、準備をなさったみなさまにも、こころよりお詫び申し上げます。
今後はこうした軽率な行為をしないよう、十分に注意して参ります。
大変申し訳ございませんでした。

通告に従って壇上より一般質問いたします。

今回は4つの分野での質問と提言になります。

最初に、「釜石市内の避難所、避難場所について」
つぎに、「産後ケア」について
3番目に「釜石オープンフィールド・カレッジ」
そして最後に「釜石市内の不登校の児童生徒について」

まず、釜石市内の避難所、避難場所についてお伺いします。
能登半島地震で被災されたみなさんに対し、心よりお見舞い申し上げます。
発災した元旦の夕方、NHKのアナウンサーの強い口調での避難勧告、
わたしもラジオでずっと聞いていました。
そこでわたしが思ったのは、
いま釜石が地震と津波に襲われたならどうなるのか、ということです。
釜石市民のみなさん、そしてわたしは無事に避難し、安心して避難生活がおくれるのか、ということです。

3月3日の避難訓練の日の、図書館で実施された市の災害対策本部の運営訓練は、ものすごく見応えがありました。
最新のテクノロジーとアナログの確認作業の組み合わせ。
職員のみなさん真剣に取り組まれていらっしゃいました。
これには安心と頼もしさを感じましたが、
伺いたいことは別にあります。

まずお伺いします。1月1日の能登半島地震の発災以降、
釜石市内の避難所や避難場所の備品、食料などの確認を、
いつどんな手順で行ないましたか
そして、木や建物が倒れたり、土砂崩れなどで避難経路、
道路の寸断を想定して対策をとっているか。
とくに、市内の半島地域が孤立した場合の対策はどうでしょうか。

つぎに、産後ケアについてお伺いします。
昨年12月の議会でも質問しました産後ケアについて、
岩手県でも県政の重要事項の、しかもトップ項目に産後ケアを据えています。
国の政策でも、「異次元の少子化対策」の中で、心身の負担軽減に向けて産後ケアの強化を掲げています。
それだけ、産後ケアは重要な課題になってきています。

釜石でも、産後ケアのニーズが高いです。
たとえば、月に一回、鵜住居医療センターで行われている「まんまるぎゅっと」ですが、毎月の予約開始直後に満員。キャンセル待ちが当たり前の状態になっています。
受けたくても受けられない産後ケア。なんとかならないでしょうか。
釜石では子どもが産めません。釜石で子どもが産めないのなら、
せめて安心して豊かに育てられる釜石にしていきませんか。

産後ケア・子育て支援は、市長の「4つの柱」
「地域医療の充実」「子育て支援」「教育の充実」「産業振興」
の中の2番目の柱です。

つづいて3番目の柱、「教育の充実」についてもお尋ねします。

釜石オープンフィールド・カレッジに関して、市長ご自身の構想を具体的にお話ください。
発想自体は前の野田武則市長のものだと思いますが、
小野市長は野田前市長の釜石オープンフィールド・カレッジ構想のどこに魅力を感じ、小野市長の独自の視点はどこにあるのか。
そして、目指すべきゴールはどこに置いているのか。

2023年10月、岸田文雄首相が所信表明演説で表明した
「経済、経済、経済」
というメッセージのを覚えていらっしゃる方は多いと思います。

このメッセージの元ネタは、
1997年、イギリスのトニー・ブレア首相の就任演説で発した
「教育、教育、教育」 
というスローガンです。
イギリスは1970年代に「英国病」を呼ばれるほど、経済危機に陥り、
この病の克服のためにはまず教育を立て直し、有能な人材の育成が必要だと考えました。
当時のキャラハン首相は、演説の中で、
「この英国病を克服するためにはまず教育を立て直し、これからの社会を担う子どもたちをどう育てるか、学校だけではなく、保護者、地域も連携して考え、実行していこう」
と訴えています。

この教育重点政策は、次のサッチャー首相に受け継がれ、
その次のブレア首相が「教育、教育、教育」で目指したのは、
教育によって、社会を担う自立した市民の育成する、ということです。

釜石オープンフィールド・カレッジについて、市長ご自身の構想をお聞かせください。

最後に、不登校について伺います。
現在、釜石市には小学校で21人、中学校で28人、合計49名、学校に行けていない不登校の児童生徒たちがいます。
文部科学省の調べでは、不登校の児童生徒たちの数は299,048人
前の年度から54,108人増えて、割合は22.1%増、ということになっています。
これは過去最多で、10年連続で増えていっています。

わたしたちの釜石ではこの10年、増えているんでしょうか減っているんでしょうか、変わらないんでしょうか。不登校の児童生徒たちの数の変遷を示してください。
そして、不登校の子どもたちに対する対策はいかがでしょうか。こちらは、震災前の対策と震災後の対策に違いがあれば、それも明示してください。
とくに、このところの10年はどう変わってきましたか?
市内にある民間の団体や、近隣自治体のフリースクールなどとの連携はいかがでしょうか。
おわりに、一番聞きたいことです。
不登校対策のゴールはどこに置いていますか。お答えください。

以上で壇上からの質問は終わります。
時間があれば、自分の席から再び質問させていただきます。
ご清聴ありがとうございました。