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山口周さんのアンラーニング体験

ラジオで語るアンラーニング

山口周さんがラジオで、アンラーニングのことを語っていた。
自らのアンラーニングの体験。

山口周さん(フルネームのほうが呼びやすい人ってときどきいるよね)は、
大学を卒業して広告代理店に勤めた。
そのあと、外資系のコンサルティング会社に転職した。

日本の広告代理店と外国のコンサルティング会社、
どっちがガチガチキチキチに仕事して、
どっちがアバウトに仕事すると思いますか?

と、アシスタントの長濱ねるに尋ねていた。

上司とひざ詰めの話し合い

山口周さんいわく、
コンサル会社がゆるく、代理店がキツかった、と。
代理店のほうが調査もガッチリし、理屈も詰めに詰めて、
プレゼン資料を作り込んで、それで成果を出す。

一方、コンサル会社はある程度調査し分析したら、
速攻で判断する。

代理店のやり方に馴染んでいるし、性に合ってるし、
どちらかというと代理店の仕事の仕方が誠実だ、
と思っていた山口周さんはあるとき、
自分が思っているそうしたことを上司に直談判した。

上司は山口周さんの意見を受け止め、
しかしコンサルティングとは、を説いた。

そこから延々、14時間におよぶディスカッションになった、と。

信念と仕事のやり方を捨てる

セッションが終わったのは、夜中の2時。
結果、山口周さんはケツをまくってコンサル会社を辞めた、
のではなく、
納得してその会社の仕事の仕方に従うことにした。

自分の信念やルーティン(仕事のやり方)を捨て、
新しい信念とルーティンを取り込んだ。

もしそうしなかったら、コンサル会社では成果が出せず、
無能扱いされ、自分を見失い、いまの自分はいなかったかもしれない。

「いま振り返ってみると、それがわたしのアンラーニング体験だったんですね」

と。

ピーター・ドラッカーは『経営者の条件』でこう書いている。

古いものの計画的な廃棄こそ、新しいものを強力に進める唯一の方法である。

『経営者の条件』 ピーター・ドラッカー 上田惇生訳 ダイヤモンド社 2006年