早く決まるのがいいことなのか、なかなか決まらないのはダメなのか。
昨日、釜石高校で「問いを立てる」というテーマで授業をやった。
3人か4人でひとグループになって、
個人ワークとグループワークを組み合わせて、
いくつかのワークをわいわいやっていった。
「自分たちで授業をつくってみよう」というワークでは、
・ゲスト講師
・その人から何を学びたいか
を書き出した。
前日の準備で「もしかしたら具体的な名前は出てこないかも」、
と不安になったので、大隈塾の学生たちにLINEで聞いてみた。
「もしいま高校1年生だったら、どんな人をゲスト講師にしたい?」
そうすると、学生たちから返ってきた答えには、
「大学生」
というのがいくつもあった。
高校1年生の「コミュニティ」は学校と家族になりがちだし、
そこから出るきっかけが欲しい、
という理由などで。
果たして、実際にやってみると、ぜんぜん違った。
もちろん、「大学生」もあったけれども、
がん患者、お坊さん、裁判官というのもあって、
釜石の高校1年生のセンスに感心した。
こんなことがあった。
4グループずつのグループでのグループワークをやるにあたり、
グルーピングをする。
全員立ち上がってもらって、
グルーピングができたグループは座る、という仕組み。
すぐ決まったグループと、
なかなか決まらないグループがあった。
なかなか決まらないのは、ハンパじゃなく決まらない。
なぜこんなことが決まらないのかわからないが、
とにかく話し合ってはいる。
長い時間かかっているが、
わたしは待った。いっしょにいた先生たちも、手を貸さない。
「はいはい、こことここがいっしょになって、そっちとあっちがいっしょになって」
と、先生が割って入ればカンタンに決められる。
でも、先生たちはえらかった。じっと耐えた。
ようやくグルーピングが終わり、みんな着席したときに、
わたしはこんなことをいった。
想定外の時間がかかってしまったが、
生徒たちにとっても教員たちにとっても、
これも「問いを立てる」いい体験になったかもしれない。