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弱い結びつきの強さ

weak ties(弱い紐帯)はstrong tiesより強い、という。

いままさにweak tiesが注目されている。

適度に顔を合わせる程度の、弱い社会的つながりの方が、
家族や親友や職場の仲間など強いつながりよりも、
有益な情報をもたらすし、
それによってイノベーションが起こりやすい。

スタンフォード大学のマーク・グラノヴェッターという社会学者が、
1973年に『The Strength of weak ties(弱い紐帯の強さ)』という論文を書いて、
weak tiesの有効性を世の中に示した。

家族や親友や職場の仲間は、
環境やライフスタイルや価値観、情報の入手ルートが似ていて、
心地いいんだけど、新規性がない。

反対に、弱い社会的なつながりの間には、
まったく新しい情報が得られたり、
想定外の展開になることがある。

組織づくりにweak ties理論はもてはやされて、
組織横断的なチームをつくって、
新規開発やイノベーションを期待されている。

地域おこしの界隈では、
関係人口」がweak tiesにあたる。
ずっとそこに住んでいる人たちのところに、
すっとそこに住んでいない人たちが混ざる。
すると、
もともともっている地元の力と、
よそからきた新しい力が組み合わさって、
イノベーションが起きやすい。

地域おこしにも組織づくりにも、
weak tiesが注目されている。