ダークな歌のほうが共感できる
jazzボーカリストの彩菜のライブにいってきた。
彩菜は大学3年生。
1年生のときに、大隈塾ゼミにふらっと入ってきた。
代々木のNARUというジャズ専門のライブハウス。
午後6時、外は土砂降りで寒かったけど、
娘のスイランと彼氏の3人だから、ココロは快晴あったかかった。
ライブが始まる。
ボーカルの彩菜、ベースとピアノ。
たったこれだけで、あんなにふくよかな味わいになるのか、
正直驚いた。
30人ほどのお客さん。
わたしたち3人は、ステージでいえばステージ裏というか横というか、
ベースが隣りにいて、ベースの脇からピアノが垣間見れて、
ボーカルの背中を見ながら、
アクリルボードに映るボーカルの歌う表情も同時に見る、
というところの丸いテーブルに座って、
ビール飲んでソーセージとピザを食べていた。
ジャズのスタンダードと自分のオリジナルを交えながら、
ニーナ・シモンとエイミー・ワインハウスに憧れてる!
という彩菜の声が、低い音階からリズミカルに上下して響いてくる。
MCでは、ウクライナの話にも当然なる。
彩菜は、
「平和を求めるときには、暗い歌のほうがいい」
という。
なぜか。
彩菜はまだそれを言語化できていなかったが、
彼女の直感ではそう感じているんだろう。
明るさ、勇ましさの裏にあるもの。
美辞麗句、巧言令色。
白黒、善悪二元論の危なさ。
「暗い歌のほうが、わたしは共感できる」
正義を振り回すやつには気をつけろ。
オンリーワンとかいうやつにも気をつけろ。
偽善はまだいい。だけど独善には気をつけろ。
独善は、キレイでキラキラでワクワクの衣を着て近寄ってくる。
19歳でCDデビューして、21歳で2枚目を出して、
この9月から、イギリスに留学に行く。
UKジャズにチャレンジしてくる、と。
エイミー・ワインハウスが活躍したロンドンで。