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地元でとれた美味しいオイスターを地元の人は食べたことがないというナゾすぎるナゾにチャンレンジする新しい漁業のカタチ

釜石では、牡蠣はとれるが食べてない。
意外すぎる事実。

すべて大都市圏に出荷されて、
市民の手元には渡らない、というか、
市民の口には運ばれない。

「LIFE QUEST 〜釜石で◯◯する人たちの多様な生き方」というオンライントークシリーズで、
日本かきセンターの久保晨也さんは、
だからレストランやゲストハウスで「出張オイスター」を開いて、
地元でとれた牡蠣の普及を進めている。

久保さんは、高校を卒業して東京へ。
JR東日本に就職して、しばらく働いて釜石にUターン。
小学生のときに宣言していた、「漁師にはならない」を撤回、
父親と母親といっしょに、船に乗ることに。

カキ養殖をして気がついた。
「釜石ではなぜこの牡蠣が食べられないのか?」

仲買会社が全量買い取り、全国に卸す。
そういう販路が「当たり前」で、
確かにそれは安定した収入を得ることにはなるが、
地元の人たちを無視してないか?

そこで、釜石で釜石の牡蠣を食べる機会をつくるために、
牡蠣を広げる活動をするようになる。
釜石大観音のそばにあるゲストハウスのあずま家や、
魚市場の近くにあるヒカリ食堂などで、
「オイスターナイト」を開いてきた。

「話をして、興味を持ってくれたところに足を運ぶ」
毎日。
「好きだからやってる」
なぜ好きか?
「震災以来、郷土愛が大きくなった」
そんな人が多い、とも。

ただし、久保さんのような高卒Uターンは、少ないらしい。
大学で東京や都市に出た人たちは帰ってくるが、
高校を卒業して都市に働きに出た人たちは、
そこで結婚して家庭を持ち、どっしりとした生活が続いている。

それでも久保さんは釜石を
「自分を表現する場所」
だととらえている。
「ワクワクにしたがってチャレンジしていく」
と、新しい漁業のカタチを求めている。