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世界最大級の隠し財宝! フィンランドに眠る「レミンカイネンの財宝」が発掘間近!?/遠野そら・MYSTERYPRESS

推定270億ドル。フィンランド古代叙事詩にも記される「レミンカイネン神殿」地下に眠る財宝が、ついに発掘されようとしている。世界最大級の隠し財宝は無事に地上へ現れるのか…?

文=遠野そら #MYSTERYPRESS

推定270億ドル! フィンランドの隠し財宝

 ついに世界最大級の財宝が目を覚ますのかもしれない。北欧・フィンランドで活動しているトレジャーハンターチームが、伝説の「レミンカイネンの財宝」にたどり着いたと発表したのだ。

「レミンカイネンの財宝」とは、フィンランドの首都・ヘルシンキから東へ30kmほど離れたSipoo(シポー)という町にある、レミンカイネン(Lemminkäinen)神殿の地下の洞窟にあるといわれている。代々レミンカイネン神殿の守番であり、直系の子孫だというイオル・ボック(Ior Bock)氏が明らかにしたところでは、神殿地下には金や銀、ダイヤモンドやルビー、サファイアといった宝石約5万点の他、紀元前に遡る遺物が1000点以上眠っているという。
 中には、古くからフィンランドに伝わる叙事詩『カレワラ』に登場する18K製の「黄金の花嫁像」もあると推測されており、これらがすべて発掘されれば、その推定総額はなんと270億ドル(日本円にして約3兆5000億円)にものぼるということだ。

 レミンカイネンとは、上述した叙事詩『カレワラ』に登場する伝説の英雄である。ボック氏によると、レミンカイネン神殿には、地下へと続くらせん状の階段が存在し、財宝が保管されている部屋へつながっているということだ。そこにはキリスト教化以前から何世代にも渡り集められた『カレワラ』などの、フィン人の民族宗教に関連する財宝が保管されており、西暦987年にバルト海地域で襲撃・略奪を繰り返していたヴァイキングなどから守るため石板で入り口を封鎖したという。

財宝まで数メートルに接近!?

 約1000年以上も地下で眠る財宝を探し出すべく、1987年から発掘調査に加わったのが、トレジャーハンターチーム「テンプル12」である。チームのリーダーであり、レミンカイネンの財宝の権威とされるカール・ボーゲン氏は、ボック氏の話はすべて事実であると断言、その証拠に彼らの陣営がついに財宝から数メートルの場所にまでたどり着いたことを発表したのだ。

「世界最大かつ最も価値のある財宝の発見に踏み出そうとしている」

 そう語るボーゲン氏だが、その労力は並大抵のものではなかったようだ。寒さが厳しいフィンランドでは夏の間しか活動できないため、彼らは約34年もの間、毎年洞窟の入り口にたまった150万リットルの雨水をくみ上げてから、週7日1日6時間、休みなく洞窟の中を採掘していたという。
 今回のボーゲン氏の発表に、世界中のメディアがこぞって『世界最大級の財宝』と報じているが、欲が渦巻く財宝の裏で、多くの血が流されているのもまた事実。財宝の詳細を暴露したボック氏は、1999年に何者かに刺されて四肢不自由となり、2010年にはアシスタントに殺害されるという悲しい最期を遂げている。他にも麻薬密輸をめぐる警察との対立や寺院との衝突など、様々な障害があるようだ。

 フィンランドはもうすぐ冬季に入る。「テンプル12」が再活動できるのは来年、2022年の5月以降を予定しているというが、セキュリティを含め無事に発掘が再開できることを祈りたいと思う。果たして世界最大級の財宝は目を覚ますのか。今後の続報に期待したい。


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