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ポールシフトと超古代南極文明滅亡の謎ーー1万2000年前、巨大彗星の衝突で地軸が傾いた!!/嵩夜ゆう

1万2000年前——。地球を襲った大災害で、環境は激変した。
そのとき、超古代文明の叡智を抱えたまま地表から地底世界に逃げた人々は1000年の暗闇を抜けて、再び地上へ現れる。
知られざる超古代文明の興亡がここに明らかにされる!!

文=嵩夜ゆう イラストレーション=久保田晃司

1万2000年前、分裂した巨大隕石が地球に激突!

 大半が北極圏に位置する世界最大の島——グリーンランド。その大地の80パーセントは海岸近くで1500メートル、内陸部では3000メートルもの厚い氷で覆われている。
 実は近年、その氷床の下に、巨大なクレーターが存在することが明らかになった。

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国土の80パーセントが分厚い氷で覆われたグリーンランド。内陸部の氷の厚さは3000メートルにも達する。

 本稿では地名からこのクレーターを「ハイアワサクレーター」と呼ぶが場所はグリーンランドの北西部、ハイアワサ氷河の下。直径31キロ、深さ320メートルと推測される。しかもこの地域の気候的な環境から、土壌の浸食はかなりのものがあったと考えられるので、形成されたときにはさらに大きかった可能性が高い。
 サイズから推測すると、クレーターを形成した隕石の大きさは、大気圏突入の時点で直径約1200メートル、重さは110億〜120億トンと考えられている。

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最近発見されたふたつのハイアワサクレーターの位置。ちょうどグリーンランドの北西部、ハイアワサ氷河の下に隠れている(写真=Google inc.)。

 注目すべきはこのクレーターが形成されたのは、それほど遠い昔ではないということだ。おそらくは1万2000年から1万5000年前の間である可能性が高いのである。
 しかもこの隕石は、大気圏突入後に空中でふたつに割れた可能性がきわめて高い。
 なぜそう考えられるのか?
 この地域ではハイアワサクレーターの発見前から、広範囲にわたってナノカーボンやイリジウムといった、天体衝突でしか地表では形成されない物質が散らばっているのが確認されていた。そのため、近くで彗星の衝突が起こったか、あるいは空中で巨大な隕石が壊れて破片が飛び散ったのではないか、という説が唱えられてきたのだ。
 そして2018年、ハイアワサクレーターの近くで、実際にもうひとつの巨大なクレーターが発見されたのである。こちらも大きさはハイアワサクレーターと同程度だった。

「ヤンガードリアス期」発生の謎

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