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兵庫県篠山町の『麦の穂』ザシキワラシを追う!/吉田悠軌・オカルト探偵

世界中がコロナウイルスに翻弄されたこの一年。オカルト探偵業も例外ではない。移動制限のために長らくままならなかった、「篠山のザシキワラシ」現象の取材がこのたびようやく実現した。今月はオカルト探偵の真骨頂・実話怪談ルポ!

文・写真=吉田悠軌 #オカルト探偵
取材協力=パン工房 麦の穂

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吉田悠軌●怪談サークル「とうもろこしの会」会長、『怪処』編集長。今回はザシキワラシ現象の現場「麦の穂」にて取材を敢行。

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 ここ一年間ずっと、ふたつの実話怪談が気になっていた。どちらも子どもにまつわる奇妙な話だ。
 2020年4月、本誌・三上編集長も出演する『世界の何だコレ!?ミステリーSP』を観ていたところ、「店内の物が勝手に動くパン屋さん!?」なるものが紹介された。兵庫県丹波篠山市のパン屋さんで、怪現象が続出。店主はこれを「座敷童子の仕業ではないか」と考え、番組の名物企画「原田龍二の座敷わらし調査」に調査を依頼したというのだ。
 私がひどく驚いたのは、店の位置する「場所」だった。まったく同じエリアにて、やはり「子どもの怪談」を採取していたからだ。どんな話かは後述するが、この偶然の一致に、私の心はざわめいた。
 すぐ現地へ取材に行きたかったものの、ちょうど新型コロナ大流行の時期に突入。なんとか訪問できたのが今春初めなので、実に丸一年がたってしまったのである。

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