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瞑想と呼吸法は違う?

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瞑想やメディテーションのアプリで、呼吸のインストラクションがあることが多く、あれ、呼吸法が瞑想なのかな?と思ったりしませんか? ヨガインストラクターのマリコさんに素朴な疑問を聞いてみました。

たしかに、瞑想の際に「呼吸」に意識をむけることが多いですね。
厳密に言うと、呼吸法は、呼吸を意識的にコントロールするもので、瞑想に向かう準備の段階で行います。

呼吸法には、様々な種類があります。リズミカルに深い呼吸をしたり、呼吸の吸う・吐く・止める長さをコントロールしたりします。なぜ呼吸法が瞑想の準備になるのか、呼吸法にある効果をご紹介しましょう。

代表的な3つの呼吸法の効果

1.体の機能をUP
呼吸でおなかや胸を膨らませ、呼吸に関わる筋肉(肋間筋、腹筋、背筋、骨盤底筋群)が大きく動くことで、内臓がマッサージされます。それによって血液の循環がよくなったり、内臓の機能を刺激します。

また、体や筋肉の緊張を解くため、瞑想で座ったままでいる、といった同じ姿勢を保つ準備となります。

2.神経系をリラックスさせ、心を落ち着ける
ゆったりと呼吸をすると、特に吐く呼吸を長くすると、脳と体の緊張を解いて、神経系をリラックスさせる効果があります。

心と呼吸には深い関係性があるため、呼吸を整えると心が落ち着ちつきます。一定のリズムで体を動かし筋肉を働かせて呼吸をすると、脳内神経伝達物質『セロトニン』の分泌を促し、脳の状態を落ち着かせ、心の平常心を保つことに役立ちます。

ざわついた心でいるよりも、落ち着いた気持ちのほうが、瞑想をスタートしやすくなりますよね。

3.体のエネルギーの流れを整える
たとえばヨガでは呼吸はプラーナ(生気や生命エネルギー)を取り入れるものと考えているため、厳密にはヨガでは呼吸法ではなく、調気法と呼んでいます。呼吸法によって、体と、目に見えない心、その両方に影響している気力、生気、体の中のエネルギーの流れを整える効果があります。つまり、このエネルギーが整うことで、瞑想に向かいやすくなるのです。

呼吸法で、呼吸をコントロールするとはいっても、息苦しいほど頑張らずに、リラックスして行うのが大切です。体に余分な緊張が生まれると、エネルギーの流れが滞ってしまうので、最初は無理のない範囲で、慣れてきたら徐々に深めるように練習しましょう。

瞑想の段階に入ったら、呼吸法(呼吸のコントロール)を終えて、自然な呼吸にします。この段階では、なにかひとつ集中する対象物を選び、そこに注意を向け続けます。その際に自然な呼吸に集中を向ける、自然な呼吸を観察するというテクニックを用いることが多いので、瞑想と呼吸法を混同するかもしれませんね。集中の対象は呼吸の他にも、音やイメージを使うもの、身体の感覚を使うものなどもあります。

お話しをしてくれた人:
マリコ
muon プログラムディレクター。ヨガインストラクター。スタジオ・ヨギー ヨガディレクター。アパレルに勤務後、健康のためにヨガをはじめる。現在、スタジオ・ヨギーのスタジオおよび、オンラインでヨガクラスを担当している。著書に『毎日たった10分の瞑想が強い心と体をつくる』(彩流社)がある。
瞑想専用スタジオmuon https://muon.world/

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