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水以外でコーヒーを淹れたらどうなるのか?プロジェクト

こんにちは、むねきよです。

最近国試前ということもあり、徹夜で勉強して朝大学行って授業受けて部室でコーヒー飲みながら勉強してコーヒー屋寄って帰る、みたいな毎日を送っています。くそねみい。

そんな中ある日。

テスト終わりに部員の子たちがなぜか自然と部室に集まった日にふと

昆布茶でコーヒーいれたらどうなるんだろう?

と、つぶやいたところ
いいじゃんやりましょう!!と誰も止める人がおらずそこから水以外のコーヒー抽出液プロジェクトが始まりました。

ちょいちょい知り合いに相談してたりTwitterでつぶやいたりしていたのですが、ガチすぎるのでnoteにまとめてたら?といわれたのでまとめてみることにします。


試した試料はこちら。

  • 昆布茶

  • ほうじ茶

  • 味の素

  • ローズヒップティー

  • 青汁

  • アールグレイ

  • 紅茶(スタンダードなもの)

  • かつおだし

  • 豆乳

  • アーモンドミルク

  • トマトジュース

  • オレンジジュース


です。
合計四日間、仮説を立てながら進めていきました。てへ。

ほかに大学生ならもっとやることあるだろって感じなんですが、まあそれは大目に見てください。



一日目


昆布茶

まずは事の発端の昆布茶ですね。
なんでやろうかと思ったかというと私が昆布茶好きなんで部室に常備してるんですよ。
で、目に入ってあまりにも寝てなさ過ぎて提案した感じです。

まずは昆布茶をケトルにいれて溶かします。
大体いつもの半量ぐらいでいれました。

使ったお豆はわかりやすくブラジルです。

そこから普通にドリップしていきます。
昆布なので粘性がありなかなか落ちなかったです。



味は、THE昆布で飲めたもんじゃなかったです。
しかも苦い。昆布。
珈琲と昆布って合わないんですね。
香りも拮抗してました。そりゃあそう。

久しぶりに来た後輩に飲ませたらすっごい顔してました。
ほんまごめん。


二日目

二日目の試料たちはこちらです。
味の素、アールグレイ、青汁、オレンジジュース、ローズヒップティー、ほうじ茶です。
使用豆は同じくブラジルくんです。

味の素

昆布ってグルタミン酸じゃん?
昆布の味が要らんのやったらうま味成分だけ入れれば?
の思想から生まれた味の素。

ケトルに少量の味の素を入れてドリップ。
だいたいこのちっちゃい味の素で5振りぐらいでした。

味は、苦い。苦すぎる。

だれも幸せになってない味。
苦さを凝縮したというか明らかに珈琲の苦味ではない味。
おそらく入れすぎた。
ブラジルの苦さもちゃんと出てくるので混沌が広がってる。

嫌いな人に淹れるコーヒーだったら最適だと思います。

アールグレイ

アールグレイは茶葉を3分お湯に浸してドリップ。

香りはめちゃくちゃ良い。良すぎる。華やかすぎる。

味は、んんん???と。
香りはいいんだけどこれじゃない感。
中間が紅茶で最後に苦味が来る感じ。
最後の苦味がエチオピアとかだととても楽しそう。
冷めるとコーヒーの苦味が強くなるイメージ。

紅茶っぽい珈琲ってあるじゃないですか。まんまそんな感じ。

ナシではないです。けどブラジルじゃない。

ほうじ茶

ほうじ茶もアールグレイと同じく3分抽出。


香りはとても香ばしい。色もアールグレイよりちょっと濃い感じ。

味は、うっまい。
ブラジルの香ばしさが助長されている感じ。ブラジルだからこそ合うのかもしれませんね。正直ノーマルより美味しかったです。

ローズヒップティー


こちらも条件を合わせるために3分抽出。

色はちょい薄い。


まず抽出している時点でゆめかわで最高ですね(唯一女子やってんなと思った)


味は、元から考えればとても華やかなお味。
ローズヒップって酸味があるけどこの試料は酸味が際立っている訳でもない。

ブラジルってクラスの学級委員長的な感じなんですけど委員長がみつあみを辞めてストレートヘアにした感じ。

でもブラジルじゃないんですよ。
エチオピアだと豊かな酸味になるだろうし、コロンビアだと甘味がより華やかになるんじゃないかと。

青汁

青汁はさすがに一本入れるのは躊躇ったので半量をお湯にドボン。

抽出液はめちゃくちゃ濃い。
そりゃ緑だからそうだ。

出来れば飲みたくない。嫌だ。
持ってきたのは私なんやが。

味は、、、あれ、意外といけるな?

青汁の苦味とブラジルの苦味がマッチしていて飲みやすい。
草感がいい感じに珈琲に乗ってるんですよ。同じ時空にいる。

ゲテモノ枠かなと思っていたのですが案外いけるので拍子抜けしてしまいました。

なにごともやってみないとわからないですね(教訓)

オレンジジュース

オレンジジュースは絶対にフィルター通んないだろうなと思ったのでフレンチプレスで濾すことに。

あっためたオレンジジュースに粉を投入して4分。

色はすんごい汚い。
ドリンクバー全種類混ぜたときの色。
ガストを彷彿させますね。

味は、主体はオレンジなんですが、後半にかけて苦味が増す感じ。

加熱しているので甘さはめちゃくちゃある。
オレンジじゃない苦味がくるのでめちゃくちゃ面白い。
けどちょっと苦すぎる感。

コロンビアとかグァテマラの甘さとマッチしそう。

オレンジを使ったコーヒーなんて世の中にたくさんあるので合うだろうなとは思ってましたがここまで合うとは。
方向性は全く悪くない。

これはイベントで出せるぞ。


三日目

かつおだし

二日間で植物性のうま味じゃなくて動物性のうま味なのか!?!?と考察。

部室でだしをとるわけにはいかないのでおうちでかつおだしをとってから登学。
前二日間でだし関係には懲りたのでちょっとうすめにだしを取りました。



だしを取っているときに、私は一体何をしているんだろう?と三日目にしてちょっと正気に戻りかけました。あぶね~~~~。

香りは、うーん、ブラジルなんだよな。
だしのおかげか表面のつやがある、気がする。
ちょっと粘性もある、気がする。

お味は、昆布や味の素と比べたら悪くない。

基本的にブラジルなんだけどふわっとかつおの味が中間でくる。
そしてちゃんとコーヒーで終わる。
かくれんぼしてるかつお、的な。

後ろで泳いでます。
とてもシャイでかわいいですね。

どう考えても薄めにとったからなんですけど、うま味の方向性は全く悪くない。と思う。

サークルのライングループに、
かつおだしやったよ🫶って流したら???となってました。

なんで?


四日目

四日目の試料はこちら。
アーモンドミルク、豆乳、トマトジュース、紅茶、オレンジジュースです。(オレンジジュースのみあとで買いに行ったのでここにはない)


本日のお豆は中国、雲南、ナチュラル。
大学前のYAMADAストアで買いました。

前回結論がブラジルじゃねえなってのが多かったので割と華やかなものをもってきました。

豆乳

最初はドリップでいけるか~と思ったのですが、まあいけるわけもなく途中でフレンチプレスに切り替えて4分。

落ちる気配のないソイ

ソイラテもあるし、普通に美味いだろうと。
思っていたのですが。

味は、なんか、違う。

大豆の味が来るとともに違う世界線でコーヒーがやってくる。
両者主張が激しい。強い。

例えるなら野球のボールを顔面で受けた感じ。
受けたこと無いけど。

アーモンドミルク

豆乳と同じくフレンチプレスにして4分。

見た目的にめちゃくちゃおいしそう。

しかし味は豆乳と同様、何かが違う。

苦味がミルクの味の同じ階にいないんですよ。
交わろうとしてくれない。
挨拶ぐらいしてくれよ。同じマンションだろ。
コミュ障か?

しかも水っぽい。
未抽出ぎみだったので意外とおいしそうなミルク系は全滅でした。

紅茶

前回やってまあ良かった紅茶。

このコーヒーならあうやろと再挑戦。

味は、なんか喧嘩してる。

女の醜い争いを見てる感じ。
女子校じゃなくて共学の。

私は女子校歴8年目なので遠い昔の話ですが。

ナチュラルの芳醇な感じと紅茶の華やかさがベクトルが同じなだけにどっちかにせえよと怒りたくなる。
そして紅茶の苦味がコーヒーの個性を殺してる。

もしかしたらアールグレイなら一緒にプリクラ取りに行けるかも。
おなじグループかも。裏で悪口とか言ってなさそう。

と思っているので追加実験します。

トマトジュース

ケニアってトマトっぽいじゃないですか。
ドライトマトみたいな甘さがあったり。

なので絶対合うだろうとチョイス。

これも濾せる気がサラサラなかったのでフレンチプレスで4分。

しかしそもそもトマトジュースがドロドロすぎて押せない問題。

味は、トマトジュースにコーヒーの苦味を乗せた感じ。
そのまま。

トマトの苦味ってあるけどそれがコーヒーに置き換わったような。

ナシではない、美味しいかおいしくないかの二択で聞かれてもどちらとも言えない。

正直トマトの甘味は欲しい。
が、ドロドロすぎてそもそも現実的じゃない。
掃除も大変だしなんか惜しい。

ということでトマトジュースをお湯で割ってドリップすることにしました。
大体トマト:お湯=1:9ぐらいです。

やっぱり固形分がはいっているだけ落ちるのは遅い。
大体4分過ぎたあたりでとって150ml抽出ぐらいになりました。(粉量14g)

味は、ちゃんとコーヒーを飲んでいる感があって、中間トマトの甘味が来て青臭さのボリュームが増し、最後苦味とともに一体感で消える感じ。

ちゃんと一緒になっている。面白い。ちょっとしかいれてないのに。

ただ青臭さは気になるなって感じです。
普通に未成熟のトマトを食べているような感覚になる。
そこを解決できるかどうか、ですね。

今後の課題です。

オレンジジュース

オレンジジュースは前々回やっているけど、お湯割りはやってないよな、ってことで再挑戦。

トマトジュースと同じく1:9ぐらいの比率です。

これも同じく落ちるのが遅い。めちゃくちゃ溜まる。
ハリオスイッチかと思った。

味の方は、またこれが前回のオレンジと違う。全く違う。

前回はオレンジの甘味があったけど今回はどちらかといえば、オレンジの苦味が主体な感じ。
コーヒーと合わさって苦味のボリュームが大きくなっている。
けどやっぱり爽やか。

冷めてもジュースみたいにごくごく飲める。

これはおもしろいぞ。方向性は全く悪くない。
しかも色が悪くないので見た目問題も解消している。

今回使用した豆がナチュラルだったからか後味がふわーんとしてしまったが、もっとクリーンなテイストのコーヒーだとまた違うかもしれない、と思いました。

これは方向性として全く悪くない。

ようやく幸せになれましたね。HAPPY。


考察

そんなこんなで実験はここまでで終わっております。
ここから私の抽出液に関する考察を述べようかと。

①昆布茶が苦く感じたのはMgによる?

完全に勉強不足なのであまり偉そうなことは言えませんが、最近の大会ではミネラルを添加したカスタムウオーターが出てます、よね。

Mgの添加で酸味や苦味などを引き出しやすいと。
ということは、Mgが多く含まれている昆布茶では多くでてしまったのではないか。
あと考えられるのは、Na量が多かったので苦く感じたのではないか。

飲めたもんじゃなかったんですがもっと減らして量を調節すれば意外となんとかなるのではないか、と考えてます。

味の素が苦かったのは入れすぎて濃度が濃かったので苦く感じたのではないかと考えています。
ただ個人的に味の素の成分が苦味を引き出す一因としてあったらおもしろいのになと考えてます。

コーヒーってうま味成分ってないじゃないですか。
苦味とうま味、両方足せたら最高じゃないですか?

それを純粋にコーヒーと呼べるかは置いといて。

MgやCaとかミネラルを多く含んでコーヒーと相性がよさそうなものであれば新しい境地にいけそうですね。

Mgの観点からいくとじゃあにがりをいれればいいじゃないか、と思ったんですがそれだと水以外の抽出液という趣旨からずれるので、あくまでも普段嗜んでいるものから考えることにします。

②抽出液として親和性が高いのはフレーバーホイールにあるものではないか?

コーヒーのフレーバーホイールってあるじゃないですか。

SCAAより引用

http://www.scaa.org/?d=scaa-flavor-wheel&page=resources

今回ありだなあと思った試料がすべてフレーバーホイールにあるんですよ。

たとえば紅茶だったり、ローズヒップ(ローズ)だったり青汁(野菜)だったり。

逆に合いそうだなあって思っていたミルク系って無いじゃないですか。
ミルク系は合わせるという意味ではコーヒーと親和性があると思うんです。カフェラテがあるぐらいやし。

けど抽出液となると話は別なんだと思います。

それとミルク系は他の試料に比べてそもそも含有されている固形物が多いので、コーヒーを抽出しようとしても効率よく抽出できない。成分的にも均等にならない。

コーヒーって成分が均等のほうがおいしいっていうじゃないですか。

なのでおいしく感じないし、違う階で味をとらえてしまう要因になったのかな、と考えています。

フレーバーホイールにアーモンドはあるけどアーモンドミルクはない。

ってことはアーモンドの抽出液で抽出するのは美味しいのではと考えています。(追加実験したい)

③食品に苦み成分が含まれているものが親和性が高いのではないか?

例えば、紅茶だとタンニン、オレンジだとリモニン、ほうじ茶だとカテキンなどそもそもの苦み成分があるものがとても親和性が高いように感じました。

なのでグレープフルーツとかも合うと考えています。

その理論で行くときゅうりも合うことになるのですが個人的にきゅうりの液体で抽出するのはさすがに狂い過ぎているので止めておきます。

どうでもいいですがククルビタシン(きゅうりの苦味成分)って口にだしたいよね。私だけかな。
ナリンギン(グレープフルーツの苦味成分)も個人的に声に出したいです。

④オレンジジュースの加熱問題
これは仮説でも考察でもなんでもなくただの事実なんですが。

オレンジジュースの実験は二回やったんですけど、両者全く違う結果となりました。

フレンチプレスで濾したときには加熱をしているので甘さが乗った。

お湯割りの時には加熱ではなく純粋に割ったので苦み成分が分解されず苦味が乗った。

さっきの仮説では苦み成分と親和性があると考察しました。

確かにお湯割りの時のほうが一体感はあるんです。
ただ苦さのボリュームが大きすぎる。

かといって加熱しすぎると甘さに全振りしてしまい、それもそれでおいしいけど一体感には欠ける。

このバランスが今後の課題だと考えています。
一体感と甘味。そしてボリューム。

なにを取ろうか。なにを目指そうか。そもそも豆はなにだと合うのか。
考えれることはたくさんですね。


ほかにもいろいろと仮説自体はあるのですが理論に基づいていないものとかあまりにも勉強不足なので今はこの4つです。

管理栄養士養成課程にいるのに化学が嫌いすぎて避けて通ってきた人間なので久しぶりに足りない頭を使いました。
まあ足りませんでしたが。

専門家でもなんでもないのでもし見解がありましたら、
神女公式SNS @kwu_coffee
個人Twitter @nemuikenya
までご連絡いただけると幸いです。

むしろお待ちしております。

コーヒーの個性を消すことになっているだろうし、それは食品の味だからどうなんだ、って意見もあると思います。
もはやコーヒーじゃなくていいやん、
もっと個性を大切にしろと。

最近はやりの発酵系もそうですよね。わかります。

けど、最終形態がかならずしもコーヒーでなくてもいいと思うんです。

これは完全他人の受け売りですけど。

コーヒーしか出せない味ってありますよね。
今回やったナチュラルだってその一つ。
あの複雑な味はコーヒーにしかだせません。
それが食品と相互作用があれば、コーヒーでやったっていいですよね?

コーヒーにしか出せない味があるのであれば、それを活用するのも一つの道としてあってもよいと思います。

まあ総じて言えるのは。

大学生のうちにちゃんと勉強しとくべきだったなあ!!(後悔)

それでは。


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