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【短編小説】私は運がいい

私は運がいい
そう思ってこの二十数年生きてきた

もちろん強がって言った時もあった
それでも私は運がいい

高校を卒業して逃げるように上京できた
転職活動の面接もいい方に転がった
クジや懸賞なども当たったりする
そう私は運がいい

あれから二年が経った
私は本当に運が良かったのだろうか
違ったのかもしれない
そう
チャンスが廻ってきたのは自分が二十代だったからだ

三十代になった今
何にも挑戦せず、実績を残すこともなかった私は今
運がいいとは言えなくなっている

いいや
私は運がいい

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