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大阪万博は失敗に終わる ― 1 開催テーマを知っていますか?

「大坂万博は失敗に終わる」というタイトルのnoteを書いていきます。本日のTBSテレビ「がっちりマンデー!!」のように大儲けするつもりはありませんが。
 
なぜ失敗に終わるのか、最大の問題は開催テーマが「デジタル」すぎ、老若男女のためにならないということです
 
榊原定征一般社団法人日本経済団体連合会名誉会長の会長挨拶から。(読むのではなく、「見る」にしてください)
 
2025年の大阪・関西万博のテーマは、「いのち輝く未来社会のデザイン(Designing Future Society for Our Lives)」です。
現在、わが国では、官民一体となって「Society 5.0」という国家プロジェクトに取り組んでおります。
「Society 5.0」とは、IoT、AI、ロボット、Big Dataなどの革新技術を最大限活用することによって、人々の暮らしや社会全体が最適化された未来社会の実現を目指すものです。
私たちが目指すこの未来社会とは、健康・医療、農業・食料、環境・気候変動、エネルギー、安全・防災、人やジェンダーの平等など、グローバルな課題を解決した姿であり、これはまさに国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)が達成された社会です。 日本は、SDGs達成のフロントランナーとなることで、わが国と世界の持続的成長と発展に貢献したいと考えております。
2025年万博は、この未来社会のビジョンを世界の皆様と共有できるすばらしい機会であると確信しております。
<引用終了>
EXPO 2025 大阪・関西万博公式Webサイト
 
 
素晴らしき文章ですが、文中の「この未来社会のビジョン」という言葉に違和感を持ちます。「この未来社会のビジョン」を、いつ、誰が、どのような手続きを経て決めたのでしょうか。疑問です。
 
ビジョンとは実行計画という意味もある言葉です。そもそも「Society 5.0」というプロジェクト名を知っている国民は皆無に等しいと私は推察します。
 
アフター・コロナなのか、それともwithコロナなのか、「未来社会」は分かりませんが、文中にある「最適化された未来社会」が、故堺屋太一氏が使った「最適工業化社会」であって良いはずがありません。
 
主権者である国民に、税金を使って開催する側である経済産業省は、開催目的と得られる効果を説明し、納得を得なくてはなりません。
 
そうでなければ、2021年の「お・も・て・な・し」「United by emotion」をスローガン、モットーにした東京オリンピック・パラリンピックのように、得たものより失ったもの(不正問題含む)の方が大きいと、国民が実感してしまうイベントになってしまうことでしょう。
 
思い起こせば、2005年に愛知県で開催された「愛・地球博(愛知万博)」は、入場者数は目標に達し、当時の小泉内閣は「成功」と、声高らかに宣言しましたが、出来栄えは散々たるものでした。コロナ渦で一時日常的になった入場制限にしても、「滞留者数は記録されない」と、経済産業省の万博課の職員は、実数を「隠ぺい」していたようです。
 
愛知万博のレポートを記すとなると長くなりますので、今回はここまでにします。それでも、前掲の会長挨拶と通じるもの(モット-だけは立派)が読み取れる、愛知万博の会場運営計画の「ホスピタリティ」について紹介しておきます。
 
すべてのスタッフが「ひとりひとりが出演者(キャスト)」という自覚を持ち、「おもてなしの心」をもって笑顔と献身的な姿勢でサービスに望むことで、来場者に対するホスピタリティを高める。

http://www.expo2005.or.jp/jp/pdf/20050223172910286_14_T1.2_14.pdf


大阪万博は失敗に終わる ― 2 愛知万博から学ぶと・・・|中村むねひら (note.com)
大阪万博は失敗に終わる ― 3 愛知万博の「おもてなし」でさえ・・・|中村むねひら (note.com)

 
 


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