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はじめに ディズニーを愛する元SVがお伝えしたいこと1-①

はじめに
 
ディズニーランドは遊園地ではない。
青空を背景にした、とても大きな舞台だ。
ミッキーマウスの産みの親、
ウォルト・ディズニーがディズニーランドに求めたものは、
お客様たち全員が映画の世界に入りこみ、
その中で一緒に感動を作り上げていくことだった。
だからここではお客様をゲスト(招待者)と呼び、
従業員をキャスト(出演者)と呼ぶ。
 
ディズニーランドは永遠に完成しない。
そこは新しい感動を創り続ける空間であり、
キャストたちはその機会を探し求め、
つねに心を配り続けている。
 
地図を見ている人がいれば「どこかお探しですか?」と声をかけ、
カメラをかまえれば「撮りましょうか?」と手をさしのべ、
ひとりぼっちの子どもを見つければ、
「お母さんどこかな?」と地面にひざまずき目線を合わせる。
ただ彼らは善意を売り歩いているのではない。
ディズニーランドの一部と化し、
出会うすべての人々に喜んでもらうことで、
自分たちが「生きている実感」を受け取っているのである。
 
そんな姿勢の延長上に、
マニュアルを超えた〝ありえないほど優しい〟サービスがあり、
そこからディズニーランドに足を踏み入れた人たちとの
心温まるストーリーがはじまる。
 
 
パソコンの中にはハードディスクという記憶装置がありますが、人の中には「ハートディスク」という記憶装置があると考えています。そこに幸せの記憶を丁寧にインプットしていくのがキャストたちの役目です。
 
明るくて元気のいい挨拶、夢と希望にあふれる会話、キャラクターたちとの楽しいかけ合い……そんな一つひとつの場面から、できるだけたくさんの幸せを書き込んで、家族や恋人、友人たちといつまでも語り合えるような、素敵な思い出を作ってほしいと願っています。
『「最後のパレード」ディズニーランドで本当にあった心温まる話』より
最後のパレード | 中村克 |本 | 通販 | Amazon 2009年
 
元東京ディズニーランドのSV(スーパーバイザー)がディズニーを愛する人、一緒に井戸を掘ってきたキャストたちに捧げたこの本を著してから15年が経ちました。現在のディズニーランドは変わらずに「ゲストとキャストが一緒になり素敵な思い出をつくり続けていると考えますか。私はNOと思っています。
 
noteの自己紹介 自己紹介 中村むねひら 「お前は何者だ?」|中村むねひら (note.com) に以下のように書きました。
 
根っからのディズニーファンですので、今の東京ディズニーリゾート運営にはガッカリしており、運営する(株)オリエンタルランドには、あなたが感じていると思われる「言いにくいこと」もズバッと書いていきます。
 
このように書いてから半年が経ちました。 入園料値上げと回収問題 ウォルト・ディズニーはカンカンに怒っている|中村むねひら (note.com) というタイトルの記事で以下の引用文を紹介しました。
 
東京ディズニーランドが開園した際のパーク運営の基本的考え方、哲学は以下の通りです。
 
・私達のビジネスは、いわばリピート・ビジネスである。ファミリー・エンターテイメント・ビジネスである。
 
・お金はつぎ込むが、投資の見返りは長い目で見なければいけない、このことがテーマパーク・ビジネスの成功のために、最も大切な事だ。
 
・適正な価格で提供し、それによって多くの人々の利用とリピートを増やせばいいのだ。これが私達のビジネスの正しい進め方であり、正しい収益への道程である。
 
出典:上澤昇元オリエンタルランド副社長著 『ディズニー・テーマパークの魅力-「魔法の王国」設立・運営の30年-』 JP番号(全国書籍誌号) 20506083
 
東京ディズニーランドは、体験の共有によってコミュニケーションを潤し、それによって家族や恋人、友人たちとの絆を強めることのできる娯楽の世界でした。これこそがディズニー・テーマパークの「普遍性」と言っても過言ではありません。
 
本noteでお伝えしたいことが最後になりましたが、お伝えしたいことは「なぜ、日本のディズニーランドを運営するオリエンタルランドは、ウォルト・ディズニーの「普遍性」から外れる道を進んでいるのか」ということです。つまりWhyです。
 
このシリーズは
1、   なぜ書くかWhy 苦情の内容が変わったなど
2、  何を書くか What 東京ディズニーシーは非日常的空間ではないなど
3、  どうすればHow 良き東京ディズニーランドに戻れるか
4、  読むべき本 読んではいけない本も紹介
5、  未定 ディズニーを愛する人の「生きる力」になることなど
 
心からディズニーを愛するが故に「私にしか書けないこと」をnoteに書いていき、いつの日か体系付けて一冊の本にしたいと思います。
 

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