The Great Escape 退職後、何をしますか?
定年退職したらあなたは何をしますか?
私は退職したら是非、行ってみたい国があります。ドイツとポーランドだ。きっかけは私が小学6年生の年末に見た映画「大脱走」。んん~んマンダム!でお馴染みのチャールズ・ブロンソンもまだ無名だった時代に出演していた。12歳でピュアだったころの私にとって、この映画は強烈だった。戦争捕虜の物語でちょっとコメディーっぽい要素のある名作中の名作映画。当時、ゴールデン洋画劇場で2週にわたり放送していたと思う。今でもなぜか好きで100回以上は見ている。妻に「何回見れば気が済むの?」と呆れられてしまうほどだ。
実話ということもこの映画の魅力。後方錯乱、昔の人のやる事は改めてすごいと思う。連合軍の多国籍の捕虜達が一つの目的に向かって組織的に達成しようとするストーリーはワクワクしたし、ヨーロッパの壮大な風景や美しい街も新鮮だった。
いつかその場所を訪れたいと思うようになった。退職まであと5年、私を取り巻く環境が許されれば、できれば一人旅で行って見たい。ヒルツがバイクで逃走した草原やロジャーやセジウィックが逃走中に滞在した場所でこの名作に浸りたい。というのが実現したい事の一つ。すでに妻からは承諾を得ている。
このプランについて妄想してみる。まずは訪れる季節だ。夏に行ければ一番良いが旅費が高くなるなぁとか、宿泊場所は安宿でいいなぁとか、飛行機は何回乗り継ぎがあったとしても安いチケットで行くことにするぞとか、プランを練るのは楽しい。悪戦苦闘しながら目的の場所まで行くのも私の人生らしくて良いのかもしれない。まだ雪が残っている山に古いヨーロッパのお城、青々とした草原とその草の匂いと壮大な景色、映画の中の駅、カフェ、屋根、街、川など探索しながら巡りたいのだ。
まず、訪れたいのが収容所スタラグ・ルフト IIIだ、第二次世界大戦中にドイツ空軍が運営していた捕虜収容所であり実際に脱走が行われた場所だ。70数名が脱走に成功した。少し短いトンネルや展示品、周辺の地形など時間をかけて脱走者の気持ちになってじっくり時間をかけて見学してみたいと思う。戦時中はドイツの領土だったが現在はポーランド領になっているようだ。自由度を高めたいので1日位はレンタカーで周辺を巡りたい。
短かったトンネル出口で「don't shoot!」というセリフを言いたい。
次に訪れるのがドイツのフッセン。ここは外せない。映画は50年以上も前につくられた作品なので街は大分変っていると思う。ここに1泊したい。ウイリーとダニーがボートで逃げる場所や、ロジャーとマックが降り立った駅や捕まったバス停、街中を逃げ回るセジウイックがレジスタンスと会うカフェなどがある。映画のロケ地として重要な所だ。大体の場所の目星はgoogleマップでつけている。できればローカルの人やこの映画を知っている観光客とレストラン等で盛り上がれたら最高だ。
バス停前で「thank you!」というセリフを言いたい。
とまぁこんな感じで退職後のプランについて仕事中に妄想してしまう。この計画は私にとって一世一代の大脱走なのだ。都会の人はわからないかもしれないが、田舎の牽制球は想像以上にウザい。昔、子供たちの喜ぶ顔が見たくてディズニーランドに行ったときに「農作業さぼって遊んでばかり…」などど陰口を言われたことがある。なぜ、お勤めが休みの日に出かけちゃダメなんだろうと悩んだりしたが、これが田舎というものなのだ。最近やっとそういう人達が周りから減ってきて絶好のチャンスだ。田舎の長男として生まれ、地元の為に野良仕事、消防団、青年会、集落行事や各種団体の行事などで”かなり制約された人生をだったと思う。このThe Great Escape、ぜひ実現させたい。
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