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【3日目】移動を司るモトは「移動しない」(セカイのトリセツ)

◆『二番目のモトあつめ』にも「できる原理」がある

 前日の『モト』という名前の由来の話の続きです。この名前には二つの意味があって、それぞれ

  • 日本語の「もと」(元・素・本・源……)

  • ヨーロッパ語圏の"moto"(動くもの、の意)

だ、というところまで話しました。

 これまでの『モトの話』で『モトはココロの材料である素粒子だ』と何度も書いてきましたので、一つ目の「もと」は分かりやすいかと思います。問題は二番目です。この『モト』という粒子の名前には「動くもの」という意味も込められています。なぜかというと、この『モト』という粒子は「三次元空間における物体の移動」を司(つかさど)ってもいるからです。

 「物体の移動」なんて話をスピリチュアル本で読むとは! と思っている方もいるのかもしれません。ここからだんだん難しくなっていきますよ……エキスパート編ですから……。
 だけど、この「物体の移動とモトの関係」という話は、実は入門編から上級編までの話のキモでもあった

『二番目のモトあつめ』

という話に大きく関係してきます。

 大事なことなので何度でも復習しますね。この『二番目のモトあつめ』というのは、人が他の何か(人や動物、アートや自然など)と触れ合うとき、いい気分になってココロが空間にモトをポコポコ生み出し、その結果ココロの量そのものが増えていく現象でしたね。人のココロというものは「モトの量」によって感情を出すので、できれば多いほうがいいですし、そのために大事なのがこの『二番目のモトあつめ』だ、ということをこれまで何度もお話してきました。
 このエキスパート編でついに

「なぜそんなことが起こるのか」

という話をします。実は、これと先ほどの「物体の移動」という話が関係してくるんです。


◆モトは「移動しない」

 「物体の移動」や「二番目のモトあつめの原理」をお話するために、ここでひとつ、今までナイショにしていた『モト』の重要な性質についてお話します。

 『モト』という粒子は素粒子です。すべての物体、そしてすべての生き物のココロをつくる「もと」になっている粒子です。
 そんな『モト』ですが……実はこんな性質を持っています。

モトは移動しない

 モトは空間を移動しません。実はモトというのは『空間の特定座標に固定されている粒子』なんです。

「??????????」

と思ったでしょ? 今までさんざん「物体の移動」だの「ココロのやり取り」だの言ってきた口で、モトは移動しません、と言ってるんです。一見、矛盾しているように見えますよね?
 でもね、これは先ほどまでの話と矛盾しないんです。


◆「空間」というものは『モトでできている』

 その説明をするために、まずは「空間座標」という話をします。

 僕たちの暮らしている【地獄世界】(上級編参照)は三次元空間です。三次元空間というのは、縦と横と高さによってできている空間です。
 中学の数学で習うように、x軸、y軸、z軸という三本の線で描かれる空間が三次元空間です。最近はコンピューターグラフィックスでよく使われますよね。ゲームの世界で主人公が画面の奥に歩いていけるのは、三次元空間のような三軸の計算をコンピューターがしているからです。
 もちろん、僕たちの地獄世界も三次元空間なので、普段は全く意識していないと思いますが、実際には
「座標」
というものが存在します。目の前のコップがある位置は、自分の胸の何センチ先で、床から何センチの高さ、という具合です。そしてもし宇宙の「どこか」を起点にできれば、すべての宇宙空間(もちろん地球上も含みます)がこの「座標」(x=◯・y=△・z=□という感じ)で表現できます。

 実はね……

 『モト』という粒子は「とある地獄世界の空間座標」にひとつひとつが固定されているんです

 難しいと思いますから、もう一度言います。
 素粒子『モト』は、宇宙空間の「とある座標」に一つ、と決まっていまして、その『モト』はその「とある座標」から絶対に移動しません。先ほどの「x=◯・y=△・z=□」という「とある座標」にあるモトは、その「x=◯・y=△・z=□」という「とある座標」から絶対に動かない、ということです。
 そしてこんな構造が「空間座標の数」……つまり宇宙空間の「最小単位」(=モトのサイズ)の数だけ存在します。地獄世界の三次元空間という場所は、こういう感じで素粒子モトのみによって構成されています。

 要するに、です。

 この宇宙空間=三次元空間=地獄世界という場所は、あらゆる場所のあらゆる座標に

ギッチギチに「モトが詰め込んである」という構造

をしています。つまりこの世界のあらゆる場所に『モト』があって、『モト』がない空間座標は存在しない、ということです。これは空間そのものが「モトでできている」と言っても過言ではない構造です。

 ……と言われてもまだ「???」だと思いますので、そんな構造でどうして「物体の移動」を司れるのか? という話を次回もっとくわしくお伝えします。ヒントは「ココロが受け取らなかったモト」です……どうなるか覚えてますか??


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「ニンゲンのトリセツ」著者、リリジャス・クリエイター。京都でちまちま生きているぶよんぶよんのオジサンです。新作の原稿を転載中、長編小説連載中。みんなの投げ銭まってるぜ!(笑)