見出し画像

はじめに(ニンゲンのトリセツ・改)

◆人生とは何か? を本気出して考えよう

 いきなりですが、読者の皆さんに質問です。

 人生とは何だと思いますか?

 とても大事な質問なので、もう一度。

 「人生」とは『何』だと思いますか?

 この本を手に取ってくださったみなさんの中には、普段からこういうことを真剣に考えている方も、それから「考えても仕方がないから」と考えないことにしている方も、またこういうことを一度も考えたことがなかったという方も、いろいろな方がいらっしゃるでしょう。
 だけどおそらく、読者のみなさんの全員が
「そういうことは『人それぞれ』だから、答えなんてないよ」
と思っていらっしゃると思います。

 ところがどっこい……!!

 実はこの本のシリーズ『モトの話』では、この質問の「答え」に真剣に取り組んでいます。そしてなんと! その「答え」にあたるものを「誰にでもわかる言葉」で「明確」に示してしまいます。そう、先ほどの質問“「人生」とは『何』か?”に、人それぞれではない

  • たったひとつの答え

がある、という話なんです。

 そして、それを明らかにする『心のあり方についての新しい概念』こそ、何を隠そう

モト

と僕が名付けた『ココロの材料』の話なんです。この『モト』というもののことを深くさぐっていくと、昨日のあの人の気持ちから明日の晩ごはん、はたまた人生の存在意義から宇宙の終焉(しゅうえん)まで、いろいろな「考えても仕方がなかった」ことに『明確な説明』を与えることができるようになります……本当です。

 こんな『モトの話』、興味ありませんか?


◆「素晴らしすぎて信じられない」という感覚

 なんて話をしても、たいていの方にはなんだか引きつった笑顔で「そうなんだ、がんばってね」と、かわいそうな子犬を見るような顔をされてしまいます。無理もありません。僕自身もこういった「にわかには信じられない話」をされても、おおよそみなさんと同じ反応をするはずです。
 どうして「信じられない」のかというと、それは長年“大人”をやっているとそういった「とても簡単でかつ素晴らしく、そしてお金がかからない」ものというのはほとんどが『ウソ』か『個人の妄想』だ、という経験を何度もするからです。要するに

「素晴らしすぎてウソくさい」

と思ってしまうからではないかと思います。

 しかしながら……筆者である僕自身は、この『モトの話』はおそらく、日本中、いや、世界中に大きな影響を与える「世紀の大発見」だと思っています。自信満々です。無名の新人である筆者がどうしてここまで自信満々に「人生を『説明』してみせるよ!」なんて言えるのか……逆に興味が湧いてきませんか? その期待を絶対裏切らない「とてつもない話」こそが『モトの話』です。

 ともかくそういうわけで、どうぞ初めからこの話を『ウソ』『妄想』のたぐいだろうという「うがった」視点で読んで下さい。あとがきにも書きますが、この『モトの話』というのは

「信じない」というスタンス

で読むことをおすすめしています。一番いけないのは、この『モトの話』が素晴らしいからと

「盲信してしまうこと」

です。ですから必ず書かれていることが本当かどうか、ご自分で確かめながらお読みいただきたいのです。
 具体的には読者のみなさんには、本を読んだあと、本を閉じてどこかに置いてから現実の世界に戻って、その先で起こるリアルなできごとと本の内容との「答え合わせ」をしてほしいと思っています。そうすると必ず『モトの話』で語られたことと一致する場面に出くわすはずです……その時初めて、この『モトの話』のとてつもなさに気づいていただけると僕は確信しています。


◆全てに見放された男がたどり着いた『答え』

 そんな「画期的新概念」を創り出した(と自称する)僕こと筆者は、出版業界でもスピリチュアル業界でも「無名の新人」です。 
 現在の僕は「無職・未婚・貯蓄ゼロの生活保護受給者」という肩書き(?)になる者です。これを書いている今は47歳で、結婚はおろか異性とのお付き合いも経験していませんし、正社員雇用の経験もありません。
 学生時代に就職氷河期が始まり、大学卒業後はフリーターとなって様々な低賃金労働を経験し、そして2009年の世界的な景気の悪化とともに無職になりました。その後5年で1000件以上の求人に応募してすべて不採用となり、持病の悪化と老化で働けない体となって就職を断念して今に至ります。両親は他界しており、地元には実家も残っていません……本当に「何にもない」んです。

 どんな方の人生にも「トラブルの連続」といった側面があるものですが、僕の場合はそういった「トラブル」がそもそも始まらないほどに「何も与えられない、何も得られない」人生でした。特に、失業してからは希望が全くない日々が何年も延々と続きました……1000回も就職に失敗し続けた経験、ありますか? これね、毎回ちゃんと悔しいんですよ……。

 そんな僕ですが、子供の頃から本当に「生きていることが苦痛」な人生を歩みました。何より「自分が自分自身であること」が一番イヤでした……僕は物心ついたときからたいそう臆病者で、その裏返しで他人には非常に高慢(こうまん)で傲慢(ごうまん)な振る舞いをする子供でした。鼻持ちならない性格のおかげで友だちと言える人はほとんどできず、いつも一人で他人を見下しながら過ごしていました。
 チビデブメガネでウケの悪い容姿もその性格と相まって、僕の周囲にはいつも「誰も近づけない輪」のような空間ができていましたし、高校の頃はどうも「僕と話をしたらいけない淑女協定」のようなものがあったらしく、異性と口をきいたことすらありませんでした。

 こういった人生を経て、だいたい17歳くらいの頃から

「こんな“ミジメ”な人生が『なぜ』存在するのだろう? そしてその人生を送っているのが、どうして“僕”なのだろう?」

ということを、真剣に考え始めました。そこから本を読み、読んでは考え、考えてはまた読み……ということを繰り返し(そしてその間もずっとツラい人生が続き)、約30年の時を経て、ついに最終的に

「命」というものが「なぜ」あるのか?

という疑問に対する「ちゃんとした答え」を「アホな自分でも理解できる言葉」で導き出すに至りました。そのカギになるのが本シリーズのキーワードでもある

モト

と僕が名付けた「ココロというものの材料」です。もっというと

ココロには、材料がある

という「新しい考え方」なのです。
 この「モト」についてのお話ですから、シリーズ全体を指して『モトの話』と呼んでいます。


◆本書のシリーズ『モトの話』の構成について

 このシリーズ『モトの話』では、ココロの材料である

モト

というものと、それにまつわる「新しい考え方」をご紹介していきます。この新しい概念に照らせば

  • 愛とは何か

  • 人生とは何か

  • 幸せとは何か

といった「考えても仕方なかったこと」に分類されていた疑問に、言葉で表せる明確な「答え」があることが『理解』できるようになります。それもなんとなく感覚でつかむのではなく、アタマで『理解』できるようになるのです。
 ただし、それらの知識を完全なものにするためにはどうしても、ぼう大な量の説明が必要になってしまいます。モトというのは今までどこにもなかった「全く新しい概念」なので、その点は致し方ないのかなと思っています。

 ですので、この『モトの話』に初めてふれるみなさんが少しずつ理解できるように、全体で五冊の本になるように構成しています。

 ①入門編(モトとは何か)
 ②初級編(モトと人間関係・感情の仕組み)
 ③中級編(モトと恋愛・お金との向き合い方)
 ④上級編(モトと幸せな人生の仕組み)
 ⑤エキスパート編(モトと宇宙全体の仕組み)

こういう構成をご用意していて、この本は一冊目の『入門編』です。

 この『入門編』では、ココロの材料「モト」というものと、そこから分かる「ニンゲンというものの“本当の姿”」をご紹介します。題して

『ニンゲンのトリセツ』

です。トリセツ(取扱説明書)を自称するのですから、本当に「取り扱い方」について書いています(先に申し上げておきますが、これは自伝やエッセイ集、癒やしのポエムや生き方指南のテクニック集ではありません……「人生という現象」の取扱説明書です)。
 このシリーズ『モトの話』は現代科学を超える内容の考察をたくさん含んでいるので、本屋さんのジャンルとしては「スピリチュアル本」だと思うのですが、スピリチュアル本に多く書かれるいわゆる『フシギなオカルト』『癒やし要素』を徹底的に排除し

  • 癒やさないから【解かる】霊感ゼロのスピリチュアル本

を目指して書かれました。「霊感なんて全くない」とお思いの読者様にもすぐに役立てられるよう、ほんわかしたあいまいな表現を極力さけて「理解する」ことを主眼に言葉を選んでいます。
 ですから、一部の読者のみなさんには「むずかしい」と感じるられるかもしれません。特に『モト』という概念を初めてお知りの方の中には
「さっぱり分からない」
という感想をお持ちになる方も多いかと思います。そんな方でも少しずつ理解できるよう、一日5〜10分程度で読める文章量に区切ってあります。内容が難しいと感じたら、その日の分だけお読みになって、いったん本を閉じてみてください。そして読んだ内容をアタマでよく考えてみて、翌日以降にまた新しい内容に取り組んでみてください。

   /*-/*-/*-/*-/*-/*-

 お待たせいたしました。ではいよいよ『モトの話』を始めていきます。初めての方はぜひ【1日目】から順番にお読みください。そしてすべてを読み終わったあと、必要に応じて「目次」から気になる日の内容を読み返してみてくださいね。きっと読み返すたびに、新しい出会いと発見があるはずです。


→次の話


「ニンゲンのトリセツ」著者、リリジャス・クリエイター。京都でちまちま生きているぶよんぶよんのオジサンです。新作の原稿を転載中、長編小説連載中。みんなの投げ銭まってるぜ!(笑)