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【2日目】『個別のドラマ』という概念を超えて(ジンセイのトリセツ)

◆【個別のドラマ】とは何か

 今日は1日目に書いた【個別のドラマ】という話と、上級編の注意点です。今回までが上級編の前置きのようなものです。

 さて、皆さんは「人生とは何だと思いますか?」と聞かれたら、どう答えるでしょうか。

 たいていはこういう答えが返ってきそうです。

・仕事こそが人生
・愛に生きることが人生
・子供のために尽くすのが人生
・「好き」を極めるのが人生
・できるだけカネを貯めるのが人生
・社会を良くするために捧げるのが人生

 こういうポジティブなものから

・死ぬまでの暇つぶし
・特に意味なんてない
・苦しみに耐え抜くだけ
・運命には逆らえない
・ただの偶然のつみかさね
・全ては滅ぶ定め

 こういうネガティブなものもありそうです。

 実は『モトの話』ではこういうこと全てを

【個別のドラマ】

と呼びます。


◆【個別のドラマ】をやるために必要なもの

 これは前回書いたように「人それぞれ、人生で起こる出来事や、その時の気持ち」といった意味の言葉なのですが、そういう意味の「概念」がなかったので、僕が名付けました。なんでこういうまどろっこしい名前をつけているのかというと、僕がモトの話で「人生とは何か?」というとき、これらの【個別のドラマ】にあたるものは、考慮しないからです。

 というと、人によっては
「どうしてなの!? それが人生の全てなんじゃないの??」
とびっくりすると思います。
 ですが……よく考えてみると、さっき挙げたような【個別のドラマ】が成立するために、絶対に必要な条件が一つあるんです。それは

「生きている」という状態

なんです。僕たちは生きているからこそ、この【個別のドラマ】を「やる」機会に恵まれているんです。
 ですからもし人生というのがこういう【個別のドラマ】をそれぞれが「やる」ためにあるのだとしたら、人生というものは

【個別のドラマ】をやるためにある『何か』

であることになります。

 というわけで僕たちが「人生とはなんだろう?」ということをちゃんと理解するためには(個別のドラマも含めて)、この

『何か』の中身

こそが、本当に必要な知識だというわけです。


◆「生きている」とは何か? を考える

 逆に言うと、この『何か』の中身がちゃんと【アタマ】で理解できていれば(言葉で説明できるレベルで、です)、たとえどんな【個別のドラマ】をやることになったとしても、ココロのゆらぎが少なくて済むはずです。

 前回も書きましたが、生き方に対する「迷い」というのは、どうしてそうなのか? がちゃんと分かっていないことに端を発しています。ここが「分かる」ことこそが、人生とは何か? の『答え』を知ることだと僕は考えていますし、モトの性質を利用すれば、その『答え』にたどりつくことができるとも考えています。

 というわけで、上級編ではこの

「生きている」という状態が「なぜ『存在する』のか」

という問題を、モトの性質を通して考えていきます。そして、おそらく皆さんが思いもよらなかったような『答え』をご用意しています。楽しみにしていて下さい!


◆理屈より先に、やり方を

 ここで一つ、注意点があります。

 この上級編では「モトの性質を通して分かる『人生というものが存在する理由』と、そこから考えられる僕たちが『幸せに生きる方法』」について話していきます。

 ですが本当は……この話をする前に、上級編の次に用意している「エキスパート編」でする「時空論」をしないと、完全には理解できないかもしれない、と思っているんです。

 ただね……「完全に理解」しなくても、いいのかもしれないと最近僕は思うようになってきてまして。

 どういうことかというと、要は「幸せな人生を送れる」のであれば、そこまで厳密な知識は要らないのかもしれないな、と思っているんです。

 例えば、テレビ。僕たちはテレビを見て楽しむことができますよね。
 テレビを見るために必要な「テレビのトリセツ」には、テレビの操作の仕方と、番組を見たり録画したりする方法が書いてあるはずです。

 テレビを見て楽しむ、というだけなら、これで十分なんですよね。テレビがどういう理屈で電波を映像にしていて、画面の光のスペクトラムがどういう配分で色を表現していて……という「テレビの仕組み」の知識がなかったとしても、「テレビ番組を楽しむ」ことはできるんです。

 こういう「テレビの仕組み」にあたる技術的なことが「エキスパート編」の内容なんです。だから『ジンセイのトリセツ』では、理屈より先に

『ジンセイの正体と楽しみ方』

という話をしようと思うんです。これを全部読んでまだ「モヤモヤ」する方はぜひエキスパート編まで付き合ってくださいね!


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「ニンゲンのトリセツ」著者、リリジャス・クリエイター。京都でちまちま生きているぶよんぶよんのオジサンです。新作の原稿を転載中、長編小説連載中。みんなの投げ銭まってるぜ!(笑)