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0033:感情の仕組み1;嬉しい・怒り・悲しみ

モトあつめと感情

生き物がモトあつめをすると、様々な感情が沸き起こってきます。今日はその話をしようと思うのですが、ここでちょっと復習しましょう。

感情はココロから出てくるんでしたね(0014)。感情には様々な種類がありますけど、そのおおもとは二つの感情の揺れ動きでしたね。わしはそれを「好き嫌いゲージ」と呼んでいます(0015)。

好き嫌いゲージの針がどの辺を指しているかが、アタマにフィードバックされて、そんでアタマがいま起こっていることが、自分にとってどういうことかを判断して、ココロに戻して、結果として様々な感情が沸き起こるんです。

そして、この好き嫌いゲージの動き方ってのが、持っているモトの量を「多い」と感じているか、「少ない」と感じているかによって、変わってくる、というのが前回の話でした(0032)。

・・・ところで、わしらは全員

「幸せになりたい」

と思って暮らしています。ですよね?
(^~^ )

「幸せ」の中身はそれこそ「個別のドラマ」(0002)の話になるんですけど、それぞれの方法と結果で、幸せを目指していることは間違いないと思います。これは人間に限らず、他の生き物も全部そうです。草木や虫、動物や魚、全部そうです。

この「幸せになりたい」という本能的な欲求というのは、言い換えれば「モトがいっぱい欲しい」ということです。好き嫌いゲージを出来るだけ「好き」の方に傾けたい、そのために必要なものは、モトだからです。

だからわしも汝らも、みんな必死でモトを集めてるんです。幸せになりたいんです。


嬉しい・腹立たしい・悲しい

幸せになるためには、出来るだけ好き嫌いゲージを「好き」の方に傾ける必要があって、そのためにはモトがいる、という話です。ですので、前から言っている通り、まさに「モトはココロの燃料」なんですよ。

モトがないと、好き嫌いゲージが減衰し、「嫌い」に傾きやすくて、幸せを感じづらいんです。

では、以前書いた六つの感情(0014)が、それぞれ好き嫌いゲージとどう結びついているか、という話をしようかと思います。


・うれしい

これは、単純に喜ばしい状況だけでなく、感動して心が震えている時なども、この状態です。

この時、好き嫌いゲージはかなり「好き」にふれています。この状態では、ココロは大きく動き、その結果、空間にモトを出現させることもできます0030)。モトは、自分のココロの力で増えていくんです。


・腹立たしい

怒り、というのは、自己防衛反応です。何かを守りたいときに、カラダを興奮状態にし、アタマの思考を止め、戦闘態勢に入ります。守るものは、家族や仲間であったり、自分の秘密やプライドであったり、人それぞれです。

この時、好き嫌いゲージは大きく「嫌い」の方にふれています。もちろん、ココロは自分からモトを生み出せなくなります。なので、ココロは怒りの対象にググッと注目して、相手からモトを奪おうとします。大きな声で怒鳴ったり、暴力を振るったりして、相手の意識をこちらに向けることで、たくさんのモトを吸収しようとします。
ただ、好き嫌いゲージが「嫌い」に傾いているので、モトそのものは、消費してしまいます。

こういうことがわしらが怒っている裏で行われているので、怒った方も、怒られた方も、すごく疲れてしまいます。お互いのモトが、減ってしまうからです。


・悲しい

悲しみが起こるのは、モトが減っているのを感じているからです。もちろん、前と比べて、という話です。なんの経験もなければ、比較する対象がないので、悲しくはなりません。悲しみというのは、すごく高等な感情なのです。

もちろん、好き嫌いゲージは「嫌い」の方に傾いています。ですが、怒りのように、何かを守ろうとしているのではないので、そこまで激しく「嫌い」に傾いているのではないかも知れません。特に、悲しみの対象に対して「憐れみ」を抱いている時は、ゲージはそこまで激しく揺れません。

この「憐れみ」という感情は、ちょっと特別なんです。実は、モトを増やす働きがあったりします。悲劇を見て感動して、モトが増えるのもこの働きによるものです。ですがこれはまた、別の機会にお話しましょう。

悲しみの時、モトは減っているので、悲しみの度合いによって、人は色々な行動をとります。ちょっと寂しいぐらいなら、好きなことや他者とのコミュニケーションなどでモトを回復できるので、映画やアニメを見たり、趣味に没頭したり、友達や家族に電話やメールをしたり、という、いわゆる「レクリエーション」の行動をとりますよね。

もっと深い悲しみや寂しさを抱いている時は、レクリエーションすら手につかないことがあります。こうなると、ココロはなんとかモトを取り込もうとして、ときには他者に迷惑をかける行為をしてしまうこともあります。家族や周囲に暴力を振るったり、ストレスから万引きのスリルに身を投じたり、自分自身を傷つける行動をとることもあります。


さて、あとは

・怖い
・嫌だ
・驚いた

の3つなんですけど、長くなってきたので、また次回に。

最後に。わしの話はフィクションだと思って聞いてください。

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これは、拙ブログ『人生はなぜ辛いのか、と思った時に読むブログ』からの転載です。イラストや強調で分かりやすい、本家サイトはこちら。
https://jinseihanazeturainoka.blogspot.com/
このブログの文章を初めてお読みの方は、ぜひ第1回からお読みください。
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「ニンゲンのトリセツ」著者、リリジャス・クリエイター。京都でちまちま生きているぶよんぶよんのオジサンです。新作の原稿を転載中、長編小説連載中。みんなの投げ銭まってるぜ!(笑)