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【2日目】モトを知ると分かることと、今知りたいことと(ニンゲンのトリセツ)

◆モトの話から「分かること」いろいろ

 では早速、この不思議な『モト』についての詳しい話をしていきましょう……と言いたいのですが、その前に一つ、注意点があります。

 この『モト』というのは画期的な概念なので、モトの知識を完全に身につけると、今まで誰も説明できなかったようなことを「ズバッ」と言葉で説明してしまえるようになります。例えば…

・僕たちはなぜ「この世」に生まれてくるのか。
 よく考えてみると、この世界に生きている、そしてこれまで生きてきた人々の「全員」が、自分がどうしてこの世に生を受けたのかを「知らない」状態で生まれてきて、そのままの状態で生きています。もちろん、読者諸氏の全員もそうだと思います。
 ですが、モトの知識を紐解くことで、この積年の疑問に明確に回答することができるようになります。

・なぜ生き物は死ぬのか、死んでしまったらその後どうなるのか。
 生き物は、必ず死にます。どんな生き物もそうです。中には樹齢数千年という樹木など、長命な生物もいるにはいるのですが、それでもやはり、最後には「死」という避けられない現象が待っているものです。
 なぜ、僕たちはいつか死ぬ運命にあるのでしょうか? そして、僕たちの意識や記憶というものは、死んでしまったあとどうなるのでしょうか?
 こういうことにも、モトの知識が明確な「答え」を導いてくれます。

・そもそも「人生」というのもがどうして存在するのか?
 すべての人が「誕生」と「死」を経験します。そしてその間に「人生」という期間が存在し、僕たちの全員がそれを経験します。つまり、この「生と死と、その間の期間」という「現象」こそが人生だと言えます。
 ではなぜ、そもそもこのような「人生という現象」が存在するのでしょうか? 特に、現在何らかの苦しみに耐えるような人生を歩んでいらっしゃる方なら、なおのことこういった疑問に苛まれているのではと思います。
 実はモトの知識は、この疑問にも明確に言葉で回答を示してくれます。

・今僕たちが生きている「この世」とは何なのか?
 僕たちが日々の暮らしを営んでいる「この世界」……考えてみれば不思議ですよね。どうして「この世界」が存在するんでしょうか? それは一体、いつから存在して、そしていつまで存在するんでしょうか?
 そういう、一見「考えても無駄」に思えるような疑問にも、モトの知識が明確な答えを与えてくれます。

・どうして、人生では辛いことばかり起こるのか?
 人生に悩みはつきものです。お金の悩み、恋愛の悩み、健康の悩み、そして家族や友人、職場などでの人間関係の悩み。そんな中、僕たちは日々の糧を得るために苦労して働いて、ささやかな楽しみを頼りに、数多くの悩みで暗くなった道を手探りで歩むような人生を送っていきます。
 どうしてなのでしょうか? どうして人生というのは、こんなに辛いことばかりの連鎖でできているのでしょうか?
 こういうことにこそ、モトの知識が必要となります。モトの正確な知識があれば、今まで暗かった人生の道のりを、ぱっと明るく照らしながら生きることができるようになります。

 ……このように、モトについて学べば学ぶほど、今まで誰も説明できなかった「人生」という現象についての疑問が氷解していきます。

◆『モト』の奥義はシンプルながら難解である

 ですが、これらの「明確な答え」を今「はいっ!」と示しても、正直「ちんぷんかんぷん」だと思うのです。
 モトの知識によって得られる、それらの深遠なる疑問の「答え」というものは……正直言って、いま世間で一般的に信じられているようなこととは、ずいぶんかけ離れています。ですから、モトの知識や仕組みについての理解がない状態で、それらの「答え」を言葉で示されても、おそらく誰も理解できないのではないか……僕はこう心配しています。

 それに、この『モト』というもの、それそのものが、多くの方にとって初めて触れる「全く新しい世界の概念」だと思います。それゆえに、そもそもこの『モト』というものが実在しうるのか? そこから信じられない方もたくさん出てくるのではないかと思うのです。

◆モトの存在を「実感」するために、ココロを観察しよう

 ですから……この本のシリーズではまず、僕の示す『モト』というものが「本当にあるんだ!!」ということを、ご自身の生活や体験の中で「実感」していただきたいと思っています。モトについての詳しい説明や仕組みについては、その「実感」のあとでもいいのかなと思っています。

 というわけで、ここからの説明は詳しい『モト』の性質や動作原理などではなく、もっと僕たちにとって身近な事例を通しながら、僕たちにとって役立てやすい知識を中心に進めていくつもりです。
 ですから途中で「どうしてそう言えるの?」とか「どうしてそんなふうになっているの?」という疑問もたくさん湧いてくると思います。ですが……それは「エキスパート編」をご用意して、最終的に必ずご説明いたしますので、それまではまず、この『モト』というものをご自身の生活の上で「実感する」ことに主眼を置きながら、読み進めていただければ幸いです。

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 お待たせしました……では『モト』をめぐる長い長い旅に、皆様をご案内いたします。


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「ニンゲンのトリセツ」著者、リリジャス・クリエイター。京都でちまちま生きているぶよんぶよんのオジサンです。新作の原稿を転載中、長編小説連載中。みんなの投げ銭まってるぜ!(笑)