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【連載終了】聖ポトロの巡礼

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小太りの青年が異世界を無駄にウロウロする日記小説です。謎の存在「ポトロ」として住人にチヤホヤされつつ旅をする、サエない主人公の行く末やいかに(笑)。全24話。
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#日記調小説

【連載小説】聖ポトロの巡礼・お礼とあとがき・資料集付き

 処女長編『聖ポトロの巡礼』いかがでしたでしょうか? お楽しみいただけましたら幸いです。…

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【連載小説】聖ポトロの巡礼(第3回)

貝の月22日 昨日寝る前に食べた木の実はどうやら毒だったらしい。朝から吐き気とめまいが止…

【連載小説】聖ポトロの巡礼(第8回)

おしまいの月4日 怖い。いまだに怖さが抜けない。どうにかなっちまう。くそっ! ついこない…

【連載小説】聖ポトロの巡礼(第9回)

おしまいの月9日 山道をなりふりかまわずひたすら進む。峠にある断崖の上にたどり着いたんだ…

【連載小説】聖ポトロの巡礼(第10回)

おしまいの月12日  昨日入国審査(?)が済んだ。変な検査だ。おそらくその、変な薬やら武…

【連載小説】聖ポトロの巡礼(第12回)

おしまいの月17日  ヒマだ。何もする気が起こらない上に、することそのものがない。  いや…

【連載小説】聖ポトロの巡礼(第13回)

おしまいの月20日  今日の日記は衝撃的な内容になるだろう。あの男との会話を、できるだけ正確に(無論、覚えている範囲で、だけどね)記録しておこうと思う。  長くなるかもしれないけど、この情報は後々まで役に立つかもしれない。 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※  今日は曇り時々雨、そのときはちょうど小雨がぱらついていたかな? 俺は雨宿りがてら、町の西はずれに見つけた屋台で、例によってバンナバンナをむさぼっていた。他の客の姿もなく、もともとサ

【連載小説】聖ポトロの巡礼(第14回)

おしまいの月26日  あれから何回かズモーのところに足を運んだけど、この旅に関して、あれ…

【連載小説】聖ポトロの巡礼(第15回)

 おしまいの月30日  いやー、久々に歩いたらもうあっちこっち痛くてたまんないぜ。もう足…

【連載小説】聖ポトロの巡礼(第16回)

おしまいの月40日  石や乾燥した大地や、枯れた植物が点在する埃っぽい道が続く。  最近…

【連載小説】聖ポトロの巡礼(第17回)

おしまいの月49日  危なかった。水が切れて丸一日。あと一日余分にかかってたら、また行き…

【連載小説】聖ポトロの巡礼(第18回)

聖ポトロの日  疲れきっていた俺は、昼ごろに女主人に起こされた。  彼女はおそらくもう中…

【連載小説】聖ポトロの巡礼(第19回)

はじまりの月4日 『あの山を登れば、海が見える』  誰の文章だっけか? むかし国語の教科…

【連載小説】聖ポトロの巡礼(第20回)

はじまりの月6日  俺は今、ものすごいものを目の前にしている。メロの言ったことは正しかった。コレを見落とすことは、まずありえないだろう。  山道を進み続け、最後の尾根にさしかかった時、急に視界が開け、それは俺の目の前に現れた。想像していたような樹齢何千年かの巨木ではなく、「大きな木」は明らかに人工的なものだった。建造物というか、記念碑というか、オベリスクという言葉がきっと一番ぴったりだ。高さは優に100メートルを超えるだろう、巨大なオベリスクだ。  色は赤みがかった