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映画『MINAMATA―ミナマタ―』の話

寝ぼけていたからかもしれない。
どうしてかは分からないが、この日しかこの映画は公開されていないのだと勘違いして、慌てて予約をして、公開日当日に観に行った。
テレビで特集されているのを見て、この映画の存在を知ったのだが、
そもそも全国放送で取り上げられているのに
たった1日しか公開されないなんて変だし、
ましてや、あのジョニー・デップが主演。有り得ない。
なのに、勘違いしてnoteでつぶやきまで挙げてしまった(削除したが)、
もしその情報を信じている人がいたら、この場を借りてお詫びしたい。

さて、映画を観ての感想なんて、きっとうまく書けないが、
頑張って少しだけ気持ちを記録しておこう。

これは全然終わった話ではない、現在進行形の話なのだということを
エンドロールを眺めながら、噛みしめていた。
そして、映画が終わっても、胸がざわついていた。
理由は、水俣病患者役の方々。
彼らの体は本当に病でそうなっているように見えた。
劇中には、学生の頃に社会の授業などで見た、過去の水俣病患者の方々の写真も使われていた。もちろん、あの有名な写真も。
一方で、彼らを写す様子を再現したシーンもあった。
それは、まるでタイムマシンで過去に行き、撮影されたかのようだった。
リアルだった。
だからこそ、患者役の彼らの存在がとても気になった。
帰りの電車の中でインターネットで検索してみたが、
彼らについて触れた情報を見つけることはできなかった。
もう少し検索したり、パンフレットを手に入れて調べたいと思っている。

こうした事実を元にした映画、しかも、当事者にとってツラいと思うような内容の映画をエンターテインメントとして位置付けてよいのか、エンタメになり得るのかというのは、少し疑問だったが、僕はそれでもいいと思った。
美しく、心を震わせるような、音楽と映像。
登場人物一人一人から垣間見える人間味。
それらは、日々僕が求めているエンタメの要素と同じものな気がする。
というか、この映画に関して言えば、極上だと思った。
そして、エンタメだからこそ伝えられる人がいるという事実。
まさに僕のような平凡な人間がこの地球規模の問題に関心を寄せるきっかけとしてエンタメは有効に機能したのだ。
まんまとジョニー・デップの策略にはまった気がする。
そして、もっと、しっかり向き合わなくてはいけない気持ちになっている。

もっといろいろ感想はあるけど、うまくまとまらないので、この辺で。

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