国内製造業を応援し合える取り組みを模索。CARL VON LINNÉだからこそできる社会貢献の形とは
ファッションデザイナーの村松です。ファッションブランドの『muuc』や、ニット文化を広げるプロジェクト『AND WOOL』を運営したり、国内生産を応援し合えることを目指すファッションブランド『CARL VON LINNÉ』のデザイナーをしたりしています。
※stand.fm で音声配信しています。
前回は『CARL VON LINNÉ』の立ち上げ時の話をさせてもらいましたが、本日はその続きで、ブランドを運営する中で見えてきたことや、これまでの取り組みなどについてお話ししていきます。
自分のブランドとCARL VON LINNÉは取るべき戦略が全然違った
CARL VON LINNÉを運営していく中で、もともと私自身が運営しているファッションブランドとの違いを感じることが多くあります。
私は現在『muuc』と『AND WOOL』というファッションブランドを運営しているんですが、自分のブランドは規模も小さいので、お客様の顔もだいたい見えてくるし、基本的にはお客様の趣向や生活スタイルを想像しながらお洋服を作っています。
大企業がやらない、ニッチだけど需要があるものを心掛けて、「こういう服があるとこういうときに便利だよな」とか、「こういう服だったらお客様のご家族やご友人が褒めてくれるかな」とか、そういったことを想像しながらデザインしています。
一方で、CARL VON LINNÉは、中田敦彦さんや福田萌さんの影響力が非常に大きいので、年齢、性別、生活スタイルもさまざまな多くの人に情報が届いていきます。
お洋服ってどうしても、着る人の体型や趣向、生活スタイルなどをいろいろと踏まえてデザインしていかないと、着る人にとって良い服ってなかなか作れません。なので、一般的なファッションブランドは、ターゲットを絞って、お客様に深く刺さるような商品を作ることが必要とされます。
ただ、CARL VON LINNÉはその特性上、ターゲットを絞り込みすぎてはダメで、幅広い方に着てもらえる服を作っていかないといけない。ということは、必然的にベーシックでカジュアルな商品展開になっていきます。さらにサイズ展開も広く用意しないといけないとなりますが、ただそういった大企業がやるような戦略を取れるブランドでもないので、そこのバランスが非常に難しいところです。
お客様に喜んでいただけるもの、かつ国内生産を大切にしているブランドなので、国産ならではの良さを引き出せるデザインだったり、仕組みづくりや生産方法を考えたり、いろいろなバランスを取りながら企画、デザインを行う必要がある。という状況です。
インフルエンサーブランドだからこそできる社会貢献を
CARL VON LINNÉは国内生産を応援し合えることを目指すファッションブランドで、いろいろな工場さんとお付き合いさせていただいています、その中に、障がいのある方などが働く就労継続支援事業所さんもいくつかあるんですね。
例えば、CARL VON LINNÉが販売しているものの中の1つに、石鹸があります。
私、静岡県の金谷っていう自然に囲まれた地域で活動をしておりまして、近所に石鹸を作っている就労継続支援事業所さんがあります。有名な石鹸ブランドからレシピを提供してもらって、いわゆるマルセイユ製法と呼ばれる手作りの石鹸を作ることを得意としている事業所さんなんですね。ただ、その方たちは、すごくいいものを作れるけれども、売る方法がわからないとおっしゃっていて、金谷駅の周辺で石鹸を販売していますが、そもそも人も少ない地域だし、無人で販売していてもやっぱり売れないんですよね。
私の方でも、これまでイベントやオンラインショップで販売させてもらったり、実際に毎日使用して商品の良さは知っていたので、CARL VON LINNÉでも石鹸を取り扱ったらどうかな。と思い、中田さんや萌さんに相談して、取り扱いが決定したという経緯があります。
実際にCARL VON LINNÉでその石鹸を販売してみると、手作り石鹸が好きな方や、この活動に共感して購入いただいた方々が本当にたくさんいて、応援のお声も多くいただいたんです。
石鹸の他にも、CARL VON LINNÉで取り扱う商品の製造の一部を就労継続支援事業所さんにお願いするなど、さまざまな形での取り組みを模索しながら活動を続けています。
世の中には、すごく良いものを作っているのに販売が苦手というメーカーさんは多くあります。就労継続支援事業所であれば、職員さんも働いている方々のケアで日々忙しく、営業や販売までなかなか手が回らないところも多いと思うんです。
影響力の高いインフルエンサーブランドは、そんな方々に手を差し伸べて、社会貢献性の高い商品を取り扱うことで、すごく世の中の役に立てるんじゃないかと思うこともあります。もちろん製造を担う事業所さんたちの収入にもなりますし、お客様にとっても新たな知識や社会課題を知っていただく機会になる。世に出回っていないけれど丁寧にものづくりをしている日本企業の良さを伝えていくことは、このブランドの大きな価値になるような気がしています。
社会貢献性のある事業こそ、長く続けることに意味があるとも思っているので、私も自分にできることをこれからも精一杯やっていこうと思います。
CVLの次のステップ。常時販売も始まります
CARL VON LINNÉは活動を始めて3年目になりますが、おかげさまで多くの方々に知っていただき、毎シーズン購入してくださるファンの方もついてきてくれるようになりました。
そこで、いま次の段階として常時販売商品も置いていこうとしています。CARL VON LINNÉは、今まで完全予約販売でリスクを抑えることで、お買い求めしやすいお値段で提供できるというような、そういったコンセプトで活動してきました。
ただ、だんだんとブランドも育ってきて、予約販売だけだといつ買っていいかわからないってお客様も思った以上に多くいらっしゃることがわかりました。このブランドを知ったときに、すぐ商品を購入して応援したいっていう声がすごくあったので、少しずつではありますが、予約販売ではなくていつでも買える、常時販売も始めています。
現在、常時販売しているものは、先ほどお話しした石鹸のみですが、来月末あたりからお洋服や、タオルをいつでも購入できるように準備しています。夏コレクションは 4月12日 販売予定です。ぜひお楽しみにお待ちください。
〜CARL VON LINNÉ から お知らせ〜
国内生産にこだわる【CARL VON LINNÉ】では、2024年4月12日㈮から21日㈰まで夏コレクションの発売を予定しています。とっても素敵な商品を準備しております！ どうぞお楽しみに！！
※発売時にLINEにてご案内をお送り致します。まだ登録されていない方は、是非ご登録ください。 登録はこちら
【CARL VON LINNÉ 2024 夏コレクション 発売】
発売開始：2024年 4月 12日 (金) 19：00（予定）
発売終了：2024年 4月 21日 (日) 23：59
販売：https://cvl-japan.com/
※発売時にLINEにてご案内をお送り致します。
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