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なんでもWordファイル

 私のパソコンには、なんでも書いていいWordファイルが一つある。気持ちが先行して何か、盛り上がってしまっている時にこれを開いて好きにキーボードを打つ。なんでも書いていいから、ただキーボードを打ちたい時(爪切った直後ってキーボード打ちたくなりませんか?)にも開く。
 毎日noteのために日々パソコンを開き、まずこのWordファイルに好きなことを書く。「早く起きれたぜやっほー」とか、実にてきとうな、脱ぎ捨てた下着みたいなしょうもない文をつづる。

 Wordに書く利点は、思考と同じ速度で書けることと、読み返しずらい点だ。手書きノートだと、手が遅い分丁寧になるし、あとでパラパラめくれば容易に読み返せる。しかしWordはおびただしいページ数が無限に続くから、およそ読み返そうとは思わない。だから、未来の自分の目を気にする必要もないのである。本当の自由を手に入れたと言えるだろう。

 Wordとの出会いは中学生の時だ。私が文章を書きたがっているのを見て、母がノートパソコンを使わせてくれるようになったのである。
「ここクリックして開けば、無限に文が書けるんだよ」
 と言われて感動したのを今でも覚えている。無限なの!?すごい!!

 
 2020年、オンライン講義の課題地獄でうつ病になってから、しばらくWordは使えなかった。どうしても終わりの無いレポート課題に絶望しながらWordに向かっていたのを思い出して、胸が悪くなるから。
 去年から小説の公募にチャレンジするようになって、Wordを開く意味が変わった。少しずつトラウマは薄れている気がする。

 さて、今日も気が済むまで雑記を打ち込んでから執筆に移ろう。今狙うのは光文社のショートショート、お題は「家電」だ。

 ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。✌︎

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