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日記:フラッシュバック

私は高校生の時、部活の顧問からパワハラを受けた。当時はそういったことは現在よりも問題視されていなかったし、根性論を纏った言葉の暴力は一見暴力に見えなかった。そしてそれを暴力だと認識するには、15歳の私は幼すぎた。心のどこかでおかしいと感じながらも、自分が悪いのだと責め続けた。

この顧問のせいで私は不登校になり、のちに通信制高校に転校している。

大人になりカウンセリングを受け分かったのは、この顧問にされたことは、現代ならば訴えることのできるくらい酷いものだということ、自分を責める必要はなかったということだ。カウンセラーの方から「今までよく生きてきましたね。」と言われた。

私の人生は15歳で大きく変わってしまった。傷はなかなか癒えない。不登校になってからすぐに心理学などを必死に学んで、変わろうとしたり乗り越えようとしてきたが、10年頑張ってもまだ、15歳の時にされたことがフラッシュバックして勝手に泣いてしまうのだ。

記憶を消すことができたらどんなに楽だろうか。どうして誰もパワハラから守ってくれなかったのか。

私はこの顧問のせいで辛いのだと言い続ける人間でいたくない。けれど自力で癒したり、乗り越えたりすることは困難だとこの10年ほどで嫌というほどわかった。だからカウンセリングなどを利用したい。

しかし問題はお金だ。カウンセリングの相場はだいたい一万円前後。高い。

私は顧問に慰謝料を請求できるものならしたい。暴力を受けた側がなぜお金と労力を使わなければならないのだろう。くやしい、むなしい。

今日も私はフラッシュバックを起こして嗚咽を漏らす。

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