見出し画像

プラクティス・ライナーノーツ2019

エントリー作品全五作の投稿が終わったので、今年もライナーノーツを出して纏めようと思うわ。

注:本記事は「逆噴射小説大賞2019」応募作ではありません。
また多少のネタバレが含まれる可能性があります。

去年のはこれと、

これね。

去年は作品数にして3倍、文字数換算でも1,5倍は書いてた計算になるのね……その分今年は一本あたりのパワーを重点した感じ。

それでは早速、いってみましょう!!


まずは一作目「神海戦士エルマーレ」

基本的にわたしは書きたい要素→取り巻く世界観→一通りできたらタイトルという順番で物語を組み立ててるけど、この作品は珍しくタイトル先行よ。
海の力を借りて戦う変身ヒーローものという所は確定していたので余裕……かと思いきや、結構細かい描写のディテールとかで悩んだりしたわね。
最終的には桃之字さんのアドバイスもあって結構いい感じに仕上がったと思う……。
裏話としては、変身アイテムの名称で結構悩んだわ。


二作目「幻想狩人と頂点捕食者」

わたしには珍しく初めから死体を転がす書き方で勝負したわ。
幻想存在と硝煙の香りがせめぎ合うパルプが書きたかったのよ……幻想種は突然現代文明に出てきた世界観になってるから「ワイバーンがバレルロール軌道飛行」とか言うパワーワードも出て来るわ。
実はタイトルの……あー、やっぱりまだ言う時じゃない!!


三作目「黒い海に降る星」

パルプ小説クラスタ外からも「ホラー苦手だけどこれは続きが気になる」とのお言葉を頂いた作品よ。
とにかく少しずつ不穏さを増していく文体で読者を引っ張り込むのと、今回掴んだ「回想シーンに入る所で切る」手法を用いてみたわ。
少年と少女の詳細描写を極限までそぎ落としたのも周囲の情景とその静かな異常性を目立たせたかったからね。


四作目「アーマー・バディ・ディガーズ」

ポストアポカリプス異種族百合がやりたかった。それだけだったけど一定の層には訴求できたみたいでそれなりに好評だったわ。
エクソナのキャラはすぐ固まったので、そこにタフで話を牽引できる主人公としてアイネのキャラを合わせていく方向で調整したのよ。筆が乗るまま書き進めたら初稿が1075文字にもなったのはいい思い出……。
野盗団は実質百合の間に挟まったのでノーフューチャーです。


最後に五作目「絡新婦のよすが」

最後の作品となると自分のマスターピースを打ち出す必要があるから、この作品はかなり練りに練ったわね……加えてあまりにも人外ジャンルに偏ってはいない?と自問自答しハードなディストピアSFの構想の方を詰めようかとも思ってたけど結局得意な作風で書くのが一番よね!となりこうなったわ。

書き方については、実は蜘蛛の恩返し的なアイディアは去年末辺りから温めていて、それに日本各地の絡新婦伝説を下敷きに「仏滅末法世界で妖が蜘蛛の糸垂らしたら面白いのでは」となって、後は勢いで。
文体や手法は「黒い海に降る星」のノウハウ(回想シーンに入る所で切るとか)を生かし、なおかつしっとりとした妖しげな色気を重視してみたわ。



これにて全投稿作品紹介終わり!!……未来へ……。

スキするとお姉さんの秘密や海の神秘のメッセージが聞けたりするわよ。