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SNSでモノを買う心理を考える 第一回

こんにちわ、MULTiPLEのディレクター/プランナーのナオと申します。

だれかがまとめていることを自分でも考えてみるシリーズというのをやってみたいなと思いまして、SNSでモノかう、買いたくなる心理について考えてみました。

SNSでの口コミが購買に起因するという話がWEBマーケティングでは最近よく言われます。Twitter、SNSでの投稿による口コミが購買に大きな影響をしていると。これをマーケティング用語ではUGCと総称される。UGCとは「User Generated Content」の略で、ユーザー生成コンテンツと呼ばれています。企業によって作られたコンテンツではなく、ユーザーによって作られたコンテンツを指すそうです。

なぜこんなにUGCが注目されてきたのか?

ユーザーの口コミから始まるコミュニケーションというのは多くの方がSNSが今よりも普及する前に存在はしていたと感じる方はいらっしゃると思います。私自身もすぐに思いつくのは食べログ、Googleの評価、掲示板での口コミも一般ユーザーから発せられたコンテンツでした。SNSでの口コミと何が違うのか?その辺りの議論は2019年に出版された書籍「僕らはSNSでモノを買う」の著者飯高悠太氏とnoteプロデューサー/ブロガー徳力基彦氏の対談で語られています。

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飯高 はい。実はUGCは最近注目されるようになった言葉ですが、2000年代からすでに存在していたんです。掲示板に書かれているコメントやグルメサイトのレビューもUGCですよね。当時から、みんな「食べログ」のコメントを見て、お店を予約していました。
そう考えると、僕らはずっとUGCでモノを買っていたんですよ。 
さらに、その後に登場したFacebookやTwitterは、掲示板やグルメサイトよりもユーザー同士のつながりが密接なので、情報の信頼性がより高く感じられます。それならば、SNSでモノを買わない理由はない、と思っていました。私はその消費行動の変化を「ULSSAS(ウルサス)」というモデルで解説しています。UGCを起点に検索行動をして、アクションを起こすモデルです。

https://signal.diamond.jp/articles/-/103

■ULSSAS(ウルサス)とは
UGC(ユーザーが作ったコンテンツ=口コミ)→LIKE(いいね)→Search1(SNSで検索)→Search2(ヤフー、グーグルなどで検索)→Action(行動・購買)→Spread(拡散)と定義したユーザーの導線の頭文字をとった呼称。

WEBでのコミュニケーションの変化

同じ匿名での投稿でも掲示板やブログへの書き込みでは、検索してたどり着いたネットの場での非同期的コミュニーションしかとれなかったのが、フォローとフォロワーの関係になりサービス、アプリをひらけば常につながった状態で相手が発信すればすぐに確認できる同期方コミュニケーションに移行したとも考えられますね。そして見てみたい情報があればフォローをして、逆に期待と違う情報であればフォローを外せばいい。自らゆるくつながった状態のコミュニティの中で自分の価値観にあった情報を編集できる。
必然と自分の趣向、価値観にあったタイムラインができあがります。その中には友人はもちろん、憧れている著名人もいればあったことはないが自分の価値観にあった人が多くいる。その中で面白い、勉強になるとRTやいいねが多くついた投稿には自分も加わりたくなる。クラスでみんなが話題にしている話にはいって見たくなる感じですね。

増加するSNSの利用時間

少し古いデータですが上記のグラフ2012年から2016年の間のSNSの利用率の調査を行ったもので、スマートフォン普及と共にSNSの利用率が伸びていることがわかります。

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(出典)総務省情報通信政策研究所「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」

Glossom株式会社による【スマートフォンでの情報収集に関する定点調査2020】(全国の10代から70代の男女1,442名対象)によれば、情報収集におけるスマートフォンの利用時間は、2019年比で、SNS・サーチエンジン・メディアのいずれも増加し、1日平均利用時間は2019年「112.1分」から2020年「126.6分」と13.0%増加しているという。約2時間だ。
ほぼ1日映画1本分の時間を費やしているという結果だ。仕事意外の時間で隙間時間や仕事の合間にちょこちょこ見ている人もおおいのではないだろうか。

インフルエンサーの投稿よりも友人の投稿

昨年にアライドアーキテクス社による「新型コロナウイルス感染症拡大以降の「新しい生活様式」における、消費者のSNS利用実態調査実施」によれば約3割のユーザーは「企業アカウントの広告」や「フォローしている友人や一般の方の口コミ投稿」を見て購入した経験があると答えたことがわかったそうです。

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出典:「新型コロナウイルス感染症拡大以降の「新しい生活様式」における、消費者のSNS利用実態調査」

このデータを見ると企業アカウントについてはキャンペーンやクーポンと購買価格に影響する内容なのでわかるが、インフルエンサーの投稿が購入のきっかけになったのは購入したことがあると答えた人の割合でも11%と実は低い数値ということがわかる。WEBを通しても遠くの人より近い人の情報が信頼できると多くの人が思っているのだ。

次回は、実際にどんな内容の口コミが購入のきっかけになっているのか、どうしたら人はそれを買いたくなるのかについて考えてみたいと思います。


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