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私のスタンス

私の生き方の発信をし始めたわけですが、私の思考や立場について書きます。

私は基本的には医療現場の味方でありたいと思っています。
色々ネガティブなことも書くかもしれませんが、「病気の治療」を支える医療現場に敬意を払っています。
大学病院や医局は、若手に対するハラスメントや過重労働などで悪者に仕立て上げられがちですが、彼らが身を削って患者と向き合い続けているのは確かです。
労働環境について苦心しつつも、これまでの医療を止めることもできず、本当に悩んでおられます。

とはいえ仲間たちが飛び立っていった美容医療を完全に否定するつもりもありません。
「病気」ではないとはいえ患者の困り感を技術で解決する姿は輝いて見えます。
また美容外科業界の大変さも仲間からよく伺っています。

美容技術は保険診療ではカバーしきれない領域をカバーしてくれます。
例えば、舌癌切除後に組織移植で新しい舌を作った患者さんがいたのですが、組織が痩せて嚥下が難しくなってしまった際に、脂肪注入により機能を取り戻すことができました。
優秀な人材と技術研鑽に貪欲な日本人の組み合わせで、美容外科は今後も世界をリードする分野であり続けると思います。

一方で、前述した形成外科の大変な分野の人材不足の要因になっているという社会的側面もあり、総合的には医療に負の影響をもたらしていると考えています。
自分が去っても誰かが医療を支えるだろうと全員が思ってしまったことで、支える誰かが本当にいなくなりつつあります。
なので「医療に貢献」を謳う美容外科医には懐疑的です。
良くも悪くも、医療システムの過渡期なのだと思います。

また私は工学部に在籍していますが、医学生や医師に私の生き方を推奨するつもりもありません。
ただ私の生き方を面白がってくれれば本望です。

たとえ医療現場から離れても、病人のための努力をやめなければ医療人として生き続けられると信じています。
資本を追って医療現場を痩せ衰えさせることは医療人として避けたいところです。
私は研究を通して医師の過重労働が少しでも楽にできればと考えています。
医療人としての私の生き方に賛同してくださる人がもしいたら嬉しいです。

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