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語りたいほどの「好き」が人生を豊かにする/カルチャーの街・代官山歩き
「人の豊かさは、仕事をとった後にどれだけ語れるものが残っているかだと思う。」
人生を満たすものは音楽や読書や映画などのカルチャーだと話すのは、Kimiyaさん。スタバでのバイトやDJの経験があり、現在は広告業界で働くなど、仕事でも趣味でもコンテンツに触れ続けています。
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平日は朝5時から仕事をしながらも、あくまで仕事以外の楽しみを持てる人でありたいといいます。純粋に心が動くものを追いかけるKimiyaさんが好きな街は、代官山。カルチャーの街です。
豊かさを探して、週末は感性を刺激する街歩きに出かけましょう。
インスピレーションが溢れる休日の始まり/代官山T−SITE
まず訪れたのは代官山のアイコンとも言える、「代官山T−SITE(代官山ティーサイト)」。代官山蔦屋書店を中心に、洗練された専門店が集まる場所です。緑の溢れた公園のような空間は、愛犬を散歩させる人たちの憩いの場でもありました。
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バザーを横切りながら、書店に入ります。学生時代にスタバでのアルバイト経験があるKimiyaさんは、その地域ごとの店舗の特色も楽しんでいると言います。
「街によって本のラインナップが変わっているのが面白いんです。例えば代官山は、アートやデザインの関連書籍が多く、六本木には洋書がより充実していると感じます。」
アートギャラリーも多い代官山で、日常では触れない独特の感性に刺激を受けることもあるそうです。
「洋書が並べられているだけでなく、日本から海外へのカルチャーの発信が活発だと感じます。自分も興味を持っていて、今の広告という仕事につながりました。」
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初めて代官山に出会ったのも、アルバイトがきっかけでした。
「なんだこの街、日本じゃないみたい! それが第一印象です。」
渋谷から一駅の都心にもかかわらず、ほどよく緑に囲まれ、建物の雰囲気も芸術のよう。落ち着いて過ごせる時間の流れと外国人の多さも、初めて訪れたKimiyaさんを驚かせました。
別の日にすぐ、今度はプライベートで一日かけて街を巡ったといいます。
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代官山店は三棟の建物から構成されており、置いている書籍、カフェ等のスペースのコンセプトが異なります。
お馴染みのスターバックス、コワーキングスペース、高級感あるカフェ・バー。用途に合わせて、過ごし方を変えられるところも魅力の一つです。
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外資系広告代理店でマーケターとして働く上では、サステナビリティや多様性、慈善の取り組みなどに関心が高い顧客層を意識して、メッセージを発信する必要があるそうです。
そのため、普段は見かけないようなユニークな雑貨やアートからもアイデアを得ることがあります。歩くだけで感性を刺激される店内は、まさにKimiyaさんが求める空間です。
「街でもレストランでも、まずは客層が気になります。品揃えや陳列のしかたも興味深いです。蔦屋書店では、例えば食べ物と雑貨と料理本のように組み合わせられていて、それだけで一つの暮らしの提案になっていると思います。」
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書店の中で料理の話題が広がるのも、蔦屋書店の提供するコンテンツが多様だからこそ。調理好きのKimiyaさんが敷地内のスーパーも案内してくれました。
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TーSITEの敷地内には、こだわりの食材が集まる「FOOD&COMPANY(フードアンドカンパニー)」というお店があるのです。
「イタリアンというと、ピザやパスタって簡単に括られがちだけれど、本当はもっと奥深い。トスカーナやシチリアなど、各地によって違うオリジナルを楽しむのが好きです。」
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今年はオリーブオイルとバルサミコ酢を使いこなすのが目標とも話すKimiyaさん。スーパーを歩いているだけでも、次に試してみたい商品が次々に見つかります。
背景にある文化や作った人の想い、そしてデザイン性や世間のトレンドなど、Kimiyaさんのアンテナが拾う信号が非常に多様であることに驚かされました。
📍代官山T−SITE
東京都渋谷区猿楽町16-15
https://store.tsite.jp/daikanyama/
こだわりを深掘りするルーツが見えた/Woodberry Coffee
散歩の足休めに、カフェへ。多くのお洒落な飲食店が集まる場所で、今回おすすめしてくれたのは「Woodberry Coffee(ウッドベリーコーヒー)」です。
都内に数店舗ありますが、代官山店は六坪の小さなスタンド形式です。止まり木のように羽休めができるお店がコンセプトだそうで、散歩中に導かれてくるのは私たちだけではありません。
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このカフェは「携わる全ての人が豊かになること」を目指して、持続可能な取引を信念に掲げています。
コーヒーの味だけでなく、生産者や環境にまでこだわり抜かれたカフェなんです。
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こじんまりしたカフェですが、天井が高く明るいため、狭く感じることはありませんでした。日本語も英語も飛び交う温かい空間です。
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日本に来たときには何もかもがカルチャーショックだったというKimiyaさん。
「例えば学校で、髪は真っ黒じゃないといけないと教えられることが強烈な違和感でした。海外のインターナショナルスクールでは、髪の色も目の色も、バックグラウンドも、違って当たり前です。だからこそ画一的な日本のルールには疑問を持ちました。」
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個人が違う価値観やバックグラウンドを持っているからこそ、多様なアイデアが生まれます。
「日本では現在、多様性という言葉をよく聞きます。でも本当の多様性ってなんだろうと、自分の経験から考えるんです。」
様々な人に出会い、彼らの視点から見える物ごとに関心を持たざるを得なかった子ども時代。だからこそKimiyaさんは大人になってからも、人々が興味を持つものや、国による文化の違いに自然にアンテナが立つのかもしれません。
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風通しのいい店内で、コーヒーとケーキも美味しくいただきました。店員さんの接客の距離が心地よく、挨拶するようにふらりと立ち寄りたいと思える場所です。
📍Woodberry Coffee
東京都渋谷区恵比寿南3-7-1
https://woodberrycoffee.com
好きなものをとことん愛する/LOGROAD DAIKANYAMA
仕事から離れ、とことん好きなものに囲まれるのにも代官山はうってつけです。
代官山駅から四分ほど歩いて着いたのは、「LOGLOAD DAIKANYAMA(ログロード代官山)」というログハウス風のショップが集まった場所。知らなければ通り過ぎてしまいそうなほど、緑に囲まれています。
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ここにはKimiyaさんの大好きなスニーカーのセレクトショップがあるのだそうです。学生時代にはまだ店舗がなく、オンランショップからわざわざ取り寄せに使っていたのが「SNS TOKYO(スニーカーズエンスタッフ トウキョウ)」でした。
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スウェーデン発で、代官山の店舗は日本では初上陸。レアなモデルや限定品を扱っており、スニーカー好きには一度は訪れて欲しいお店です。
スニーカーの多様さはもちろん、ジャンルにとらわれないファッションを提案してくれるところも好きなポイントだそうです。
「ここに来れば、何か一つは好きなものに出会える場所だと思っています」
店内にはシックなもの、普段使いできるカジュアルなもの、アウトドア向きのものなど、様々なテイストが並んでいます。選択肢が多く、ひとつひとつにストーリーがあるのは、アートの楽しみ方とも似ています。
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とことん好きなものに出会えるのも、Kimiyaさんにとっての代官山の魅力です。
好きなものを突き詰めた先に、人生を豊かにする「自分のカルチャー」が生まれるのではないでしょうか。
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敷地内には、おすすめのパン屋さんもあります。「GARDEN HOUSE CRAFTS(ガーデンハウス クラフツ)」です。
鎌倉で人気のレストランが、ベーカリーとして出店しているそうで、お店の前には行列ができていました。
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「パンも雰囲気も好きで入り浸ってしまう」と言うほど、Kimiyaさんもお気に入り。一日中過ごせるほど、コンテンツも食事どころも揃っている空間です。
📍LOGROAD DAIKANYAMA
東京都渋谷区代官山町13-1
https://www.instagram.com/logroaddaikanyama/
あとがき
心を動かす経験をたくさんしている人が、豊かな人なのではないか。
Kimiyaさんの視点で代官山の文化に触れながら、経験と触れたコンテンツがその人をパズルのように形作っていると感じました。
大人になるまで、自分で選択できる生き方は多くはありません。けれど、大人になった私たちは、自分の人生に何を掛け合わせていくかを選べるようになりました。
「多様さ」と「好き」を掛け合わせたら、今よりも広い世界が見えるのかもしれません。もしかしたら興味を持てる未知の世界も、コンテンツの海にはまだ眠っています。
次の週末は、豊かさを探しに代官山を歩いてみませんか。きっと心地よい都会の緑の中で、感性が刺激される出会いがあるはずです。
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