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#07 越境EC 法規制のポイント

越境EC(国際的な電子商取引)は、新たな市場へのアクセスを可能にし、ビジネス拡大の大きなチャンスを提供します。特に、成長著しい東南アジアや台湾市場は多くの可能性を秘めていますが、ビジネスの成功には各国の法規制や物流規制を正しく理解することが不可欠です。

この記事では、Shopeeなどのプラットフォームで東南アジアや台湾市場に越境ECを展開する初心者向けに、法規制、輸入禁制品、物流規制、オンライン販売禁止商品、そして現地ライセンスの重要性について詳しく説明します。


1. 法規制を理解し遵守する

越境ECを行う際には、各国の法規制を遵守する必要があります。法規制に従わない場合、商品が没収されたり罰金が課されたりするリスクがあります。特に、東南アジア諸国と台湾は、それぞれ異なる規制を設けているため、事前にしっかりと調査しておくことが重要です。

1-1. 輸入禁制品

各国には輸入が禁止されている商品、いわゆる「輸入禁制品」があります。これらを誤って出荷すると、税関で差し止められ、場合によっては罰金や法的措置を受けるリスクがあります。特にShopeeのような越境ECプラットフォームを利用する場合、商品が禁制品に該当していないかを事前に確認することが不可欠です。

東南アジア諸国および台湾で代表的な輸入禁制品には以下のものがあります:

  • 医薬品や特定の化粧品:未承認の医薬品や一部の成分を含む化粧品は輸入が厳しく制限されている場合があります。例えば、インドネシアやマレーシアでは、特定の薬品や健康サプリメントに対して非常に厳しい規制が設けられています。

  • 動物製品や食品:特定の動物製品、肉、乳製品、または特定の生鮮食品は輸入が禁止されている場合が多いです。台湾では、輸入食品に対する検疫規制が非常に厳しいため、特に注意が必要です。

  • 武器や爆発物:すべての国で違法とされる商品ですが、特に武器や危険物、麻薬類は厳しく取り締まられています。

1-2. 現地ライセンスの取得

特定の商品を販売するには、現地のライセンスや認可が必要な場合があります。これは、主に食品や医薬品、化粧品などの健康に関わる商品に適用されます。たとえば、台湾では医薬品や化粧品を販売するために、現地の規制当局からの認可が必要です。また、シンガポールやマレーシアなどの東南アジア諸国では、輸入前に製品の品質や安全性に関する認証を求められることがあります。

2. 物流規制と配送手続き

越境ECの成功には、物流面のスムーズな運営が不可欠です。しかし、各国には独自の物流規制があり、これらを理解していないと、配送の遅延や商品の税関でのトラブルが発生する可能性があります。

2-1. 通関手続きと関税

商品を他国に輸送する際には、税関での通関手続きを行う必要があります。特に、商品が一定金額を超える場合や特定のカテゴリーに属する場合、通関手続きが複雑になることがあります。Shopeeを利用する場合も、プラットフォーム上で通関書類の準備や関税に関する情報を適切に管理することが重要です。

東南アジアや台湾では、以下のような通関上の注意点があります:

  • インボイスと運送状:商品の価格や内容が記載されたインボイスと運送状を正確に準備することが必須です。これが不備だと、商品が通関で止められることがあります。

  • 関税の支払い:商品が現地に到着すると、関税が発生する場合があります。商品価格が一定額を超えると、輸入者(顧客)が関税を支払う必要があることを、事前に顧客に伝えておくとトラブルを防げます。

2-2. 物流パートナーの選定

信頼できる物流パートナーを選ぶことは、越境ECでの成功に直結します。特に東南アジアや台湾向けの配送では、スピードや信頼性が求められます。DHL、FedExなどの国際物流業者は、効率的な通関手続きや配送追跡機能を提供していますが、Shopeeのようなプラットフォームでも、提携しているローカル物流業者を活用することができます。これにより、コスト削減や配送の効率化が期待できます。

3. オンライン販売禁止商品

すべての商品がオンラインで販売できるわけではありません。東南アジアや台湾では、特定の商品がオンライン販売禁止対象となっており、これに違反すると法的なトラブルに発展する可能性があります。Shopeeのプラットフォーム上で商品を販売する際にも、これらの規制を理解しておくことが重要です。

3-1. オンライン販売禁止の商品

  • アルコール飲料やタバコ:多くの東南アジア諸国では、アルコール飲料やタバコのオンライン販売が禁止されています。例えば、マレーシアやインドネシアでは、宗教的な理由でアルコール飲料の販売が厳しく規制されています。

  • 偽造品や知的財産権侵害商品:偽ブランド品や著作権侵害商品は、いずれの国でも厳しく取り締まられており、販売者は法的なリスクを負う可能性があります。Shopeeでも、これらの商品を扱うことは禁止されているため、取り扱う商品の正当性を確認することが重要です。

  • 医薬品やサプリメント:一部の医薬品やサプリメントは、現地で認可を受けていない場合、オンラインでの販売が禁止されています。特に健康に関わる商品は、現地の規制を確認し、必要な認可を取得することが必須です。

4. Shopeeを活用した越境EC展開のポイント

Shopeeは、東南アジア全域で人気のあるプラットフォームで、越境ECビジネスを始めるための強力なツールです。しかし、Shopee上で成功するためには、各国の規制を理解し、適切に対応することが必要です。

4-1. Shopeeのローカルサポート

Shopeeは、各国でのローカルサポートを提供しており、現地での物流やカスタマーサポートを容易に利用できる点が強みです。これにより、初めて越境ECを始める企業や個人でも、スムーズに商品を現地に届けることが可能です。

4-2. プラットフォーム内でのガイドラインの遵守

Shopeeは各国の法規制に基づいてプラットフォームの利用規約を定めています。商品リストを作成する際には、プラットフォームのガイドラインをよく確認し、違反のないようにすることが重要です。違反があった場合、アカウントが停止されるリスクもあるため、事前の確認が不可欠です。

まとめ

東南アジアや台湾市場での越境ECビジネスを成功させるためには、法規制や物流規制を理解し、それに従った運営が不可欠です。輸入禁制品やオンライン販売禁止商品に関するルール、そして現地ライセンスの取得の必要性を把握することで、トラブルを避け、スムーズな販売を実現できます。Shopeeなどのプラットフォームを効果的に活用し、これらのポイントを押さえてビジネスを展開すれば、東南アジアや台湾市場での成功が期待できるでしょう。


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