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にゃるらに唯一勝てる要素

混沌極めしインターネットの迷い子達の代弁者であり、また先導者たる伝説の男・にゃるら。彼は他愛もないクソ学生であるこの私にさえ、かけがえのない深い傷跡と影響を与えてくれた。そう、彼の作った『NEEDY GIRL OVERDOSE』と『蜘蛛』、そしてその関連コンテンツ。
広大なインターネットを彷徨うヲタク達の本性を鋭く抉った彼は、作家としても文化人としても高く評価された。昨今では他に類を見ない程の出世頭と言っても過言ではない。

ある日、彼が毎日更新しているnoteにこのような記事が公開された。

それは我が師が、我を倒す術を公然流布するというもの。師曰く、年に90万文字程書けるようになれば、初めて師と同等の段階に達するとのこと。

うん、まあ、無理だね。

……というわけで、他の要素で彼に勝てそうなものを探ってみた。考えること約10秒、結論は意外にもすぐに出た。
にゃるらに勝てるもの、それは「若さ」である。これ以外には無い。

若さとは、汝が如何なる分野の天才人にも時として優ってしまうほどに、重要な要素である。身体の衰えは、心身共にその可能性を削いでいく。「昨日できたことが、今日できなくなる」という言葉は、老いを嫌い、人並みの生涯を歩むことを拒む、年老いたマッドサイエンティストの定型句である。

どれだけ強い野球選手も、いつかはバットを軽快には振れなくなる。幾度の戦を乗り越えた将軍でも、いつかは前線から立ち去らねばならぬ。名人の称号を持つ将棋棋士でも、いつかは四段の新人棋士にすら負ける日が来る。
それが、"ナマモノ"としての、人間の宿命なのだろう。

しかしそれ故に、若さを棒に振るうことは決して許されないのだ。我が生涯を「夢」に捧げる覚悟を決めた者は特に。

夢ってのは「呪い」と同じなんだ。

若い頃の一秒にはより強い力が込められている。今を怠惰に生きたことを、未来の自分が呪っているかもしれない。そう思うと、焦らずにはいられない。もし、仮に貴方がそれでも動き出せそうに無いのなら、貴方に才能は無いのだろう。それなら、山のようにあるアニメや映画を嗜み、毎日を楽しく過ごす方が、遥かに健全で意義のある生き方に思える。

後から始めるほどに、物事へ取り組む際のハードルは高くなる。当然、人間は可能性の生き物である。たとえ明日死ぬとしても、一からやり直して立ち向かっちゃいけないなんて誰が決めたことか。
だとしても、可能性は高いに越したことは無いのだ。何故なら、世の多くの人々には根気も、継続力も、自分自身を信じる心も持たない。そんな人間に必要なのは、自己を勇気づける成功体験であり、成功体験を築くにあたって、ハードルは低い方が良いということだ。

我が師・にゃるらも、まだ若い。師曰く、ゲームを企画したのが25, 26才とのことだが、社会的成功を掴むにしては初々しく思える。最も、天才の名を挙げるならば、かつてHAL研究所にて名作『星のカービィ』を生み出した桜井政博氏は、高卒後入社で弱冠19歳にして同作の企画書を書き始めたらしい。ゲーム業界における権威であり、世紀の大天才の一人である。

私がそういったレジェンドに肩を並べる日が来るとは思わないが、せめて、「俺、ガキの頃こんなこと夢見てたよなあ」ってことは、何とかして叶えたい。
つべこべ言わず、やるしかないのです。

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