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田舎はそんなにいいところじゃない #2 その1

#2  木を切る人々 ①


 ここに来て2年ほどたった年末に 生活圏の中にある大きな木が切られた。高さ10メートルはある大木が道路脇に3本あったが 最初に2本 すぐに残りの1本も切られた。全部 根元から切り除かれた。さいごの1本のときは 割と近くにいて ノコの音が聞こえたので行ってみた。心の中はイキドオリでいっぱいだった。


 現場に着くとトラックが止まっており 業者の人たちが木の上にたかっているのが見えた。 どうやら枝を切り落としているようだ。そこにいた若い男に 何故木を切るのか話を聞くと 「持ち主の人が もう面倒見きれないということで…」「自分は木を植える仕事をしたくてこの仕事をはじめた
こんなことはしたくないけれど…」「ここは文化レベルが低いから…」というようなことを言っていた。 所有者の意志ではどうにもできない。たぶんTOKYOなら反対する人たちが複数いる事案だが ここではそんな空気はみじんもない。


 それを皮切りに 私の周りで次々と木が切られたり  太い枝を切り取る強剪定がされている。そのありさまは私には 木をメチャメチャにしている無秩序な様としか見えない。TOKYOでは街の中でバランスのいい美しい樹々を見慣れていたので これらのことにはものすごいショックを受けた。

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