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~新卒就活生の方へ~正社員での就活の場に潜む派遣の求人があるんです


始めに

皆様こんにちは。現在、24卒の就活はほぼ終了し、25卒の就活が本格化しています。中には既に内々定を獲得した25卒の方もいらっしゃるのではないでしょうか。そして、間もなく26卒の就活も始まります。そんな貴方に確認してほしいことがあるのです。
貴方が選考を受けている(受けようとしている)会社、及び内定を貰った会社は、本当に正社員としての採用ですか?
これだけ聞くと「求人票の雇用形態に正社員って書いてあるんだから、それ以外にないだろ」と思われた方もいらっしゃると思います。しかし、これは間違いです。
近年、正社員と嘘をついて派遣スタッフを確保している会社があるんです。今回は、そんな会社の手口や嘘についてご紹介します。

名ばかり正社員とは

名ばかり正社員とは、いわゆる無期雇用派遣(正社員型派遣)です。なお、近年の派遣会社は技術派遣と言い換えてるケースが非常に多いです。某大手就活サイトを見ると、事業内容に技術派遣と書かれているのをよく見かけます。この記事では、技術派遣について深掘りしていきます。

技術派遣とは

派遣会社は技術派遣(技術者派遣)という言葉を使うことが多いですが、結論から申し上げますと、ただの派遣です。言うなれば「雑用派遣スタッフ」と言ったところでしょうか。技術派遣は、先程も申し上げた通り無期雇用派遣(正社員型派遣)を言い換えただけのもので、実態はほとんど変わりません
そもそも無期雇用派遣がどのようなものか分からないという場合は、こちらの記事で詳しく纏めてありますので、ぜひご覧ください。
正社員なのに派遣先へ!?無期雇用派遣に要注意|無期雇用派遣やめろ (note.com)

技術派遣会社の手口

技術派遣会社は、とにかく誇大広告や嘘が多いです。派遣会社でなくとも、誇大広告や、レアケースを一般化するというのはブラック企業がやりがちな手法ですが、派遣会社はそれをやっているケースが多すぎます。そもそも、正社員という名目で、派遣スタッフを集めること自体おかしな話です。
これにより、正社員としてのキャリアを希望している学生までもが派遣社員になってしまいます。
ここからは、派遣会社にありがちな嘘をいくつか挙げていきます。

1.高い技術力を有している

技術派遣会社は、「我々は技術の会社です」といったことを、説明会や会社ホームページでアピールをしています。しかし、これは真っ赤な嘘です。
技術派遣の会社は、正社員という名目で雇っておきながら、実態は派遣です。
そのせいか、離職率というものが非常に高い傾向にあります。人材派遣業界はあまりブラック業界として名前が挙がりませんが、離職率に関してはよくブラック業界として名前が挙がる業界に匹敵します。
そのため、大手の技術派遣会社は毎年数百名の大量採用をします。特に多い会社ですと、1000人を超えている事例も存在します。
しかし、言い方は悪いですが、新卒はド素人です。そんな新卒を毎年数百名採用しています。にも関わらず、派遣会社は「我々は高い技術力を有している」と豪語しています。はっきり言って、でたらめもいいところです。

2.高いスキルが身につく

技術派遣会社に所属していながら、高いスキルが身につくのは本当に少数派です。そもそも派遣社員なのですから、基本的には雑用が多いです。
正社員でも、入社してから1~2年程度なら雑用が多いという事例もそこまで珍しくはないでしょう。しかし、派遣社員の場合ですと、入社から何年たっても雑用が多いです。仮に、重要な仕事を任されたとしても数か月~1年程度で派遣先が変わりますから、次の派遣先ではまた素人からのスタートです。こんな働き方で、どうやって高いスキルを身につけるんでしょうか。

3.無期雇用派遣だから安心

「派遣だから安心」というワードの時点でよく分からないですが、登録型派遣だろうと、無期雇用派遣だろうと、派遣切りをされることはありますし、派遣先が見つからなくなるリスクもあります。そもそも、無期雇用派遣は働く場所が自社ではなく派遣先です。そのため、あくまで雇用の調整弁でしかないのです。安定安心とは程遠い存在です。

4.研修が充実

確かに、研修が全くないという事例は少ないです。しかし、大手の技術派遣会社ですと、派遣先が数百社に及ぶケースもあります。3カ月程度研修を行っただけでは、数百社とある全ての派遣先の業務知識を網羅するなんて到底不可能です自社で行った研修が全く役に立たないなんてケースもざらにあります。派遣先の企業も、それを分かって雑用を任せているんでしょうけどね。

5.年収1000万円も可能

これについては、嘘というよりレアケースを一般化していると言った方が正しいです。いわゆる誇大広告ですね。社員数が5000人いた際に、その内の一人でも年収が1000万円以上だったら嘘にはなりません。しかし、可能性としてはあまりに低く、現実的ではないです。
似たような誇大広告として「将来フリーランスとして独立も可能」なんて言葉も、SES事業を主力としている会社が使いがちです。

6.派遣先を選べる

いわゆる、無期雇用派遣においては、派遣先の選択権は基本的にありません。
そもそも、派遣会社は人を派遣させて収益を得ているのですから、いちいち派遣スタッフの要望に沿っていては会社の収益が減ってしまいます。そう考えると、派遣先の選択権はなく、取り敢えずどこかに派遣させるというのも当然の話です。
なお、求人票には「希望を考慮の上で決定します」といった旨の記載がされていることが多いです。これ、どういうことかと言いますと、「考慮すると言っただけで、希望に沿うとは言ってない」ということなんですよね。この手法は、ブラック企業がよくやりがちなものとそっくりです。

回避するためには

労働者派遣事業の許可番号を取得していないかを必ず確認してください。

人材サービス総合サイト - 労働者派遣事業所検索・一覧 (mhlw.go.jp)

上記のサイトは、
厚生労働省が提供しているサイトであり、大手企業から零細企業まで、労働者派遣事業の許可を取得している全ての会社を検索することが出来ます。ここに記載があれば、求人票やホームページにどれだけ良いことを宣伝していても、実態は派遣会社ですので、派遣社員になりたくない方は入社をしないようにしましょう。
なお、こちらの内容については、前回書いた記事と同じになっていますが、派遣会社を避けるにあたって、労働者派遣事業の許可番号を確認するというのは基礎中の基礎であり、同時に非常に重要です。そのため、このことについては今後も伝え続けます。

内定辞退は可能?

もしかすると、この記事をご覧になっている方の中に
「内定を貰った会社が労働者派遣事業の許可番号を取得していた。でも既に内定承諾書を提出してしまった。」
という方もいらっしゃるかもしれません。しかし、内定承諾書を提出後であっても、内定辞退は可能です。法律上は、入社の2週間前までであれば内定辞退は可能になっています。

もしも引き止められたら

内定辞退の旨を伝えた際に、会社の方から引き止められるというケースは、珍しくありません。また、私の学校の場合ですと、内定承諾書を提出後の内定辞退は禁止。内定承諾書を提出したら、直ちに就活を終了しなければいけない。というルールがありました。しかし、これらを気にする必要はありません。内定辞退禁止というのは、あくまで会社や学校におけるローカルルールにすぎません。先程申した通り、法律上は、入社の2週間前までであれば内定辞退は可能です。法治国家である日本において、法律より強いルールは存在しません。あまりにもしつこくローカルルールを押し付けてくるようであれば、その会社とは縁を切り着信拒否をする。学校の場合でしたら、隠れて就活を継続するべきです。最初の内定先というのは、人生を左右する選択になりますので、ローカルルールに縛られず慎重に決めてください。

内定辞退をしたら既卒になりそうな場合

25卒の就活生であれば、今から内定辞退をし就活を1から再開しても、まだ間に合います。しかし、24卒の場合ですと、入社まであと2か月を切っている状態であり、今から就活を再開すると既卒になってしまうリスクも高いです。新卒で派遣会社に入社するというのは、こう言ってしまってはなんですが、新卒カードが非常にもったいないです。しかし、既卒になるというのもリスクが伴う行為で、勇気もいります。こちらの判断については、一度教授や親といった身近な大人に相談することをおすすめします。
「20歳を過ぎているのに親に相談するの?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。しかし、学生と社会人という差は非常に大きいです。最も身近な存在かつ、社会人としての経験がある親に相談をするというのは、全く不思議なことではないですし、恥ずかしいことでもありません。

入社をする場合

「既卒になるのが嫌」
「入社2週間前を過ぎてしまい、内定辞退ができない」
そう言った事情で、仕方なく派遣会社に入社をされる場合は、なるべく早期に転職を考えてください。転職の時期に正解はないですが、遅くとも第二新卒と言われるカードが使える3年以内には転職を推奨します。昔は、「必ず3年は続けろ」という文化もありました。今でもその風潮が無くなった訳ではないですが、昔と比べると遥かにマシになっています。
長期間派遣を続けるというのは、キャリアに傷がつく行為になってしまいますし、雑用しか任されていないようであれば、尚更転職は困難になります。

最後に

今回の記事は以上です。新卒就活の場には、当たり前のように派遣会社が潜んでいます。派遣会社は、先程も申した通り嘘や誇大広告が非常に多いです。くれぐれもご注意ください。
ここまでご覧くださりありがとうございました。

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