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どうして、広告屋の私が“プロセス“をだいじにしたいと思ったのか?→そもそものきっかけは「オリエンずれ」その①

まだ若かりし頃、競合プレゼンで勝つことはいちばんの「華っ」でした。だから、連続してばったばったと勝っていく先輩はスターだと思ったし、負けるとすっごい悔しかったのを覚えています。もちろん、負けた案件の採用案は必ずチェック。

あるとき、他社の採用案が世の中に出たのを見て「????」ってなりました。「あのオリエンで、アウトプットがこう化けるもんか?全然違うやんけ(悪言失礼)」と。いわゆる「オリエン返し」です(※「オリエン返し」という言葉、「オリエン通りに提案を返す」という意味で使われることもあるようです。ここでは、クライアントのオリエンを覆して提案する、の意) 競合の広告会社との差別化が図れるものだから、そして実際、採用されることもあるものだから、幾度となく「オリエン返し」もしましたが、一方で「オリエンを覆すか否か」について話したり、「どうオリエンを覆そうか」などと相談するのは心のどこかでもやっとするものではありました。

競合プレゼンのときだけではなく、ふだんの仕事でも「オリエンずれ=クライアントが本当にやりたいことと実施施策の齟齬」は、しょっちゅう起こりました。そして「オリエンが必ずしもクライアントのやりたいことではない」という前提に立った結果、「クライアントのやりたいことを当てにいく」ことをせざるを得なくなりました。しかし、これが当たらない。特にわたしは空気を読むのが苦手、、というか嫌いなので、余計に当たらない。「なんで、最初っから正解を教えてくれないんだろう?」と、モヤっておりました。

次回、「なんで、最初っから正解を教えてもらえなかったのか?」すなわち「オリエンずれはなぜ起こるのか?」について、私なりの考察をお話ししようと思います。では、また。


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