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経営初期に一番参考になった本

國貞克則著「財務3票一体理解法」と言う書籍は、会計に触れたことが無かった人にも、わかりやすく書かれていて、要は何を把握する為のもので、一連のお金の流れがどう繋がって示されているのか、と言うのが目から鱗のようにそうだったのかー!!と分かる本です。(下記はAmazonへのリンクです。アフィリエイトじゃないです)

新版 財務3表一体理解法 (朝日新書)

会社を創業して、最初は会計について特別予備知識がある訳でもなく、現金主義で家計簿のように捉えてやってました。

当社は、「前払い」でSaaS型のサブスクリプションサービスを提供していましたので、毎月利用前月にクレジットカードで課金 or 銀行振込で入金される仕組みです。例えば、長期割引の効く12ヶ月の契約をしていただくと、その12ヶ月分が一括課金(or入金)されて来るので、それを当月売上とみなしていたと言う感じです。

ただ、それではダメだと言うことが程なくわかり、発生主義に変えたものです。これは12ヶ月の契約が前払い一括入金されて来たものを役務提供期間で等しく分割する。つまり向こう12ヶ月にかけて1/12づつ売上として計上するのです。それは費用側も同じくです。

そして、いわゆる財務三表と言われる、損益計算書(PL)、貸借対照表(BS)、キャッシュフロー計算書(CS)を作成するようにしました。

損益計算書は売上と費用を把握するもので、業績管理に使います。一番、直感的にわかりやすいですね。月次、四半期、年次と推移で見るとよりわかりやすい、フロー型の管理表です。

貸借対照表は、資産と負債と純資産を把握して、財務状況を管理するのに使います。残高と言う概念で、その時点での累積結果を表現します。その時点での財産状況を表すと言ったらわかりやすいと思います。

また、キャッシュフロー計算書は営業キャッシュフロー、投資キャッシュフロー、財務キャッシュフローの三種類からそれぞれどのような活動による現金のプラスなのか、マイナスなのかを把握します。

こうして、各表の、またその中の各科目(計上している名目のこと)は、経理の担当者から説明を受ければ意味が分かるのですが、会計知識の無い当時は、損益計算書以外について、資産とか負債とか純資産とか、その意味するところが直感的にわかりにくいのと、さらには、それぞれの表がどのような繋がりを持っているのか、がなかなか体系的にわかりずらいのです。

そんな時に、この國貞克則著「財務3表一体理解法」は、要はそう言うことだったのか!と言う気づきと体系的な理解を与えてくれます。

例えば、起業すれば、自己資金や株式出資(エクイティ)でお金を会社に入れます。要は返済義務のないお金で、これが純資産。貸借対照表の右下になります。

また、銀行などからの借入や社債のように返済義務のあるお金や、当社サービスのようにサブスクリプション型の料金を長期契約で一括前払いでもらうと、後々の役務提供をする義務がある分のお金として、貸借対照表の右上に負債として計上します。

つまり、貸借対照表の右側は、自分のお金か、他人のお金かで下と上に分けますが、要は、どうやってお金を集めてきたかを表しています。

左側の資産はその集めたお金を何に使っているかを表します。

そして、そうやって使ったお金により、事業活動の結果を損益計算書で売上と費用で表しているのです。また、その事業活動の結果は、損益計算書の一番下の最終項目として、税引き後利益(最終利益とか純利益とも言う)になります。ここから、配当をする場合は、それを減じて、残った金額が、今度は、貸借対照表の右下(純資産)に利益剰余金として記載されます。

こうして、集めてきたお金を、事業活動に使い、その結果の最終利益は、経営者目線では、ROA(総資産利益率=つまり集めたお金が事業活動の結果、最終的にいくらの利益になっているか)になると言うのがわかりますよね!デットとエクイティと事業利益で得たお金をどう使ってどれだけの利益を出すかは経営者の成績と言えると思います。更に投資家目線だとROE(自己資本利益率)でよりBSの右下の純資産を母数として着目して、投資した資本に対して事業活動でどれだけ利益を出したかと言う見方もあります。

お金の一連の流れがBSとPLで繋がった!!と言う感覚になればシメたものです。

このような財務3票のそれぞれの意味するところと、把握できること、またお金の一連の流れで各表の繋がりがわかると、中身の科目もより意味がわかってくるのです。


次は、経理上の言葉としてはわかるけど、それが経営的にどう言う意味があるのか、注意して見ないといけない科目などについて、いくつか取り上げて話して見たいと思います!会社の経営状態を見る時の注意点ですね!


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