みぎからはじまるか、ひだりから


みぎか、ひだりか

歩き出すときに、右足から出すか、左足から出すのか。それはどちらでもいいのであります。歩いているときには、どちらから足を出そうと関係なく歩いているのです。右か左か、悩んでいるとき、それはまさしく悩んでいるのであります。

歩き始めれば

歩き始めてしまえば、悩みというのはすっ飛んでしまいます。なぜなら、悩みは歩く前にあり、歩いたあとにはないのであります。こう思うと、悩みなんていうのはあってないようなものですね。煙はあれど、火は出ない。つまり、文字通りの空想です。しかし、我々人間は不思議なもので、空想に対して本気で取り組んで「悩む」という行為をするのであります。実際に、それは存在しないのに。ある意味、高等な遊戯とも言えるわけですが、重ね重ね、それは空想に空想を重ねた物言いとなります。まさしく、遊びです。

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