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ピザがもたらす悲劇があることをみんな知ってるかい

甥っ子たちと過ごした楽しい週末に、ひとつ起こった事件の話

先週末は、姉の子どもたちと楽しく過ごしていたのだけど、ひとつだけトラブルがありました。
それが起こったのはお昼ご飯の時。


事件は親のいないところで起きる

子どもって、無駄に配膳したがるときありません?
ありますよね?急にお手伝いスイッチがぴっ!ってなりますよね。

この日のお昼はピザにすることにしたわけで、合計10枚近くをえっさらほっさらオーブンで焼いていました。
そして、それの配膳を担当したのが4歳の我が娘。
そう。間違ってこの世に生を受けてしまったとしか思えない可愛すぎる天使ちゃんが配膳担当でした。
相変わらず比喩が長くなっちまうぜ。罪な娘だぜ!

席に座る甥っ子たちにピザを届けるというのが、たぶんお姉さんっぽい仕事だと思ったのだと思うのだけど、店員顔負けの雰囲気で配膳。
「お待たせしましたー!」なんて言いながら、皿からピザを落とすまいと慎重に運ぶ役目。

「焼けたよー!」と声をかければ取りにきてそれを笑顔で運んでいました。
何枚目かの配膳が終わったときに、食いしん坊の小学1年生の甥っ子が席を立ち、ソファでゴロゴロし始めた。
(あれ?もうおなか一杯になったのかな?)
とは思ったけど、食卓ではもう1人の甥っ子と娘が相変わらず楽しそうにピザを食べているので、まったく気にも留めてなかった。
大体ピザが焼き終わり、大人も食卓でご飯を食べようとしたとき、甥っ子がソファでちょっと大きい声で呟いた。
「あーあ。誰かのせいでご飯食べる気なくしたぜ。」


僕にも、私にも言い分がある

(こりゃ何か起こったのかな?)
と、姉と私で話を聞くことにした。
最初は話そうとしなかった甥っ子だけど、だんだんと口を開いてくれて、娘が言った言葉で傷ついたとのこと。
娘も食事を終えたところだったので、声をかけて呼び、甥、娘、私、姉の4人で話をした。

話を要約するとこうだ。

娘が配膳をするピザがあまりに美味しそうで甥っ子がよだれを垂らしてしまった。
それを見た娘が「よだれ付けちゃだめだよ!」と注意。
そのうえで、みんなが席につくまで食べたらダメだよと思った娘が、甥の耳元で「まだ食べちゃダメだからね!と囁いた。

それら一連の娘の行動が、甥っ子は嫌だったとのことだった。

甥の話
「よだれだって、わざと出したんじゃない!美味しそうだったから間違って垂れちゃったのに、それについて注意されたくない!まだ食べちゃだめだよっていう注意だって、普通の声でいえばいいのに、わざわざ耳元で僕にだけ言うなんて、僕を傷つけようとしていてやってるんだ!」
娘の話
「よだれを垂らしたら汚いもん。ピザについたらよくないと思ったし、だから垂らさないで!って言っただけだよ。そのあと耳元で言ったのだって、特に理由ないもん!」

とどちらも意見を言い合った。
そして、どちらも悲しくなっちゃって泣き出してしまった。
確かに、甥っ子は気に入った料理は1人で食べつくしちゃうときが昔あって、娘はそれを根に持っているので(その日の出来事を未だに僕に伝えてくるときがしばしばある。笑)注意したのだろう。でも囁くように言うのは、娘が最近ハマっている話し方で、悪意はなかったのだと思う。
甥っ子だってもちろん、わざとよだれを垂らしたのではないだろう。


親として、できること

号泣する子どもたちを前にして、姉と僕は同じことを思っていたと思う。
「どちらも悪くない。」
僕は娘を抱き寄せて、姉は息子を抱き寄せた。そして姉が口を開いた。

「どちらの話も分かったよ。息子が悲しかったのも分かったし、姪っ子ちゃんが傷つけようとして言ったわけじゃないのも分かった。だから、どっちも悪くないことが分かった。」
「まだわからないとは思うんだけど、この世の中にはどちらも悪くないのに喧嘩しちゃってことがよくあるんだ。」
「子どもだけじゃなくて、大人の世界にもそれはよくあることなんだ。」
「自分は悪くないって今は思うかもしれないけど、相手の気持ちをよく考えると、わかったりすることもあるんだ。」
「すぐには難しいと思うけど、どっちも悪くないってことだけ分かればいいよ。ちょっと時間かかってもいいから、仲直りして遊ぼうね。」

どちらもすぐには泣き止まなかったけど、少し時間がたつとどっちも落ち着いて、
娘が「さっきはごめんね。仲直りしたい。」と謝りに行くと、
甥っ子は「もう俺は仲直りしたと思ってたぜ!」と漫画の主人公顔負けのかっちょいい返事をくれた。
おい。お前モテるぞ!

いままでは、おもちゃが取られただと殴られただの、理由が明確な喧嘩だったのだけど、急に大人顔負けの喧嘩をし始めてびっくりした。
一人前になってきたことに喜びを感じつつ。難しい対応が求められてくることにちょっと恐怖を感じたりして。やべ。お父さんも道徳心高めないと!

それと同時に、なかなかいいことを言える姉を尊敬
昔から、正しいと思ったことを貫き通せる自慢の姉だったのだけど、大人になっても親になっても変わらないなぁと改めて感心。

最近は、ビジネス的な本とか、金融的な本とかを多く読んでいたけど、もうちょっと道徳心を鍛えられるような本も読んで、いい父親、いい大人を目指そーっと!
人の気持ちが分かって、寄り添える、そんな人になりたいなぁ。


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