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ひとの「死にたい」はカネになる

警備員の休みは1.5日間ありましたが、そのうち0.5日はシナリオライターの研修に使うので約1日の休みは引きこもって、小説「三日間の幸福」と連ドラ「ウオーキングデッド・シーズン1」を観ました。

「三日間の幸福」は自分の寿命に1日1万円の価値をつけられ3ヶ月を残し30万円で全寿命を売ってしまった男と、男を監視する監視員の女の話。

「ウオーキングデッド」はアメリカ中の人々がゾンビ化した中で生き延びる保安官リックと家族、その人々の話。

観てて思ったのは2作品とも死に場所を求めて努力して、死ぬことがカタルシスになってる。「ウオーキングデッド」はまだ完結してないので厳密には違うかもだけど、仲間キャラが死ぬ場面が随所に盛り込まれているので間違った指摘じゃないはず。
それってお客さんが死にたがってる願望を物語内で叶えてるんじゃないかと思った。
私が病んでるだけかなぁ。
なんだかね、ストーリーの流れで「ここが死に時よ!」ってわかったとたんにめちゃくちゃ面白くなったし、実際に死ぬと楽になったの。
やっぱ病んでるのかなー。
でもね。「このスイッチ押したら煙みたいに消えて死ねるよ」ってスイッチがあるとして、どうしてもって時には押させてあげる、ってなったら、楽になる気がする。できたら若いうちに使いたくないけど、高齢になった時それがあると頑張れそうな気がする。
ここまで読んで胸がザワザワした人は健全な心の持ち主ですが、嫌悪しながら同調もしてると思い込んでおきたい。
追い討ちをかけるようだが、「三日間の幸福」と「ウオーキングデッド」はめちゃくちゃ売れてる。
「死にたい願望」はきっちり娯楽作品として、お客さんの欲望に成り得ているのだ。
私も大切な人を亡くした境遇である以上、自死は絶対認めない。
でもそれとは別に、死にたいと思うくらいの辛さに目を瞑るのは違うし、娯楽作品でそんな願望に触れて開き直れたらめっけもんだと思う。触発されすぎてはダメだけど。
それに死に場所を確信できたら頑張れるというのは、大昔からの真理だと思うんだ。国を守って戦った兵士や、家族を守って働いた労働者みたいに。
死を美化するつもりはないけど、死は嫌な側面だけのものじゃない。

#エッセイ #小説 #3日間の幸福 #ウォーキングデッド #自殺 #自死 #メンヘラ

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