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今夜のメインは、デーツとトマトの甘酸っぱいスープ。

こんばんは。
今回は夜の投稿になりました。


皆さんにとって晩ご飯は、どんな時間ですか。お仕事帰りに用意する元気がない人も多いと思います。私も都会で暮らしていた頃は毎晩21時に帰宅していたので、身体を痛めつけるような食品を選択していたように思います。一人で食べるご飯って案外慣れてしまいますが、寂しいものです。

透明人間になって、代わりに夕食を作りに行ってそっと見守りたい。存在が見えない分、食べる側も変に気を使わず安心して過ごせると思う。二つの魂だけが存在しているひととき。お互いに詮索しなくていい関係ってなんか楽でいいですよね。そんなことを思い浮かべながら、私は今日もキッチンに立っています。



私が小さな頃は、晩ご飯の時間がとても楽しみでした。学校から帰ると、やさしい出汁の風味や香ばしいお肉の香り。キッチンに立つお母さんの後ろ姿。

「今日の晩ご飯なに〜?」

思い返してみると、
それはとても守られていた空間でした。

大人になった私の晩ご飯は、大きく変わりました。子どもの頃は、晩ご飯にはお肉や魚などのメインが当然のようにあって、それはまるで王様のように重大な役割を担っておりました。みんなが本日の主役を待ち侘びており、登場とともに歓喜が上がるほど。レモンの添えられたあつあつの唐揚げ、甘辛いソースのふわッとしたハンバーグ、照りの美しいサバの味噌味、タルタルソースたっぷりのアジフライ。書いていてもキラキラの装飾をつけたいくらい立派なおかずです。

それが今、私にとって晩ご飯は調整の役割を持っています。おいしいものはお昼にいただく。少しの空腹状態で胃腸を休ませることで、次の日には心もカラッと晴れやかなのです。これは数ヶ月間経験した菜食生活により得た経験に基づきます。その日の気分で、毎晩コトコトと煮込むお野菜の色や香り。味付けは至ってシンプルで基本的には塩麹で整えます。豆乳を足してまろやかにしたり、酸味や甘味を調整したり。最終的にまとまったスープで心もホッと安らかになる。いい1日の終え方なのではないでしょうか。独り身だからいいけれど、いつかパートナーや子どもたちができたら、また食卓には王様を招こうかしら。


皆さま、今夜もひっそりとご自愛ください。
ありがとうございました。


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