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ロルバーンって何書く?

デザイン豊富で限定のものも多いロルバーンのメモ帳。
わたしが持っているものがロルバーンなのでロルバーンと題で言い切ってしまっているが、あのサイズのメモ帳。みんな何を書くんだろうと思ったことはないだろうか。

小学や中学の頃辺り、特に女子、筆記用具や学校に持って行ける範囲のものでどれだけ話題を作ることができるかという時期に、雑貨屋であのサイズの可愛らしいメモ帳を買ったことはないだろうか?わたしはある。そして最初の3、4ページだけを使って机の奥に眠るのだ。少ないページに何を書いていたのかは全く覚えていない。なんて贅沢な使い方だろう。
持っていたらなんだかすごく出来る人に見えた。あの頃は何を書いているかは重要ではなくて、持っていることに意味があったのだからまあ、目的は果たしていたのかも知れない。

そしてその時期を過ぎると気付くのだ。
「いや、これ何書くんだ?」と。
わたしもそれ以来「メモ帳」というものをずっと買ってこなかった。ミシン目が入っていようが、リング綴じの内側がアルミで書きづらくなってようが、そこがシリコン素材になり改善されようが、「あのサイズのメモ帳」を使うことはなかったし、高校の時に買っていたのはメモ帳ではなく手帳だった。小生意気にお気に入りの会社の手帳もあったくらいに手帳は使っていた。

そして大学に入ってしばらくした今はスマホのカレンダーに予定を入れるようになっていったので手帳はいつの間にか使わなくなった。
そこで入れ替わるように買ったのがロルバーンのメモ帳である。「あのサイズ」のやつである。

「何書くんだ?」と思っていたわたしが何故メモ帳を買ったのかというと、悩んでいたのである。平たく言うと生き方に。
新しい環境に慣れないまま中の下の成績、対人関係は下手くそで本当に常に自分のことでいっぱいいっぱい。悩みしかなかった。
そういうのを吐き出す場がゼロだった訳では無いが、誰かに聞いて欲しい訳ではなかった。わたしは自分と会話がしたかった。
さらにわたしは口にする、スマホで文字にすることより実際に自分の手で文字にすることの方が合っていた。それはなんとなく気付いていた事で、いつもその日にやらねばならないことを全て紙に書き出してから行動していた。これは中学の頃からそうだった。

これらの事がありわたしはメモ帳を買ったのだった。
ちゃんと書くことも決まっている。流石にこれは4ページ以上は書ける。そう思って文房具屋に行きロルバーンを買った。箔押しされていたり、色もデザインも一目惚れのものだ。割と最高の買い物をしたと今でも思う。

このメモ帳の1番初めに書くにあたって、決めたことが1つだけある。それは「なんでも書いていい」という事だ。

わたしはルールを決めたがる人間というか、何か決められていないと不安になるタイプである。レールの上最高、みたいな人間である。
このメモ帳を使いたくなる時は、絶対に自己反省、ネガティブな内容が入ることは確定だった。自己肯定感が小さじ1のわたしはわたしのことをそれなりに知っている。今見返して1番初めに書かれていたのは臨床実習が終わってから書いた自己分析と反省。涙しながら書いたのを覚えているし、今でもきっと泣いてしまうと思う。なんとも重たい内容だ。それを初めに書き、それに則って今後それしか書かなくなったらこのメモ帳はとんでもない闇のメモ帳になってしまう。そしてそんなメモ帳なんか開きたくなくなってしまう。それでは意味がない。
だから「なんでもいい」ことを決めた。
自己分析も反省も、嬉しかったことや思い出、TODOリスト、ライブのセトリから何から何まで。美術館の半券とかも貼っている。最近は専らTODOリストと化しているが、それで良いと思っている。書かない日ももちろんある。2ヶ月丸々書かない時期もあった。それでもわたしにはこのメモ帳が必要であると信じている。
手書きによって生まれる自分のためだけの時間がわたしには必要なのだと思う。そうやって書いているうちに頭の中が整理されて、その時悩んでいた事が解決には至らなくてもそれなりに落ち着く。自分が今何に対してこのような感情を抱いているのか、不安要素は何なのか。それを知りたくてわたしは書き、整理する。Twitterの鍵垢で壁打ちするのも良いけれど、呟くんじゃなくて自分と会話がしたい。そんな気持ちで書いている。

ちなみにサイズはなんでそれが良かったのか、と聞かれると少し難しい。強いて言うならばこれより大きいと板書を取っている気分になるからというのがある。自分と会話がしたいのに、教師と生徒のような距離感じゃちょっと意味がない。そして小さいのは単純に書きづらい。それくらいの理由だ。あくまで「メモ」という感覚かあるのかも知れない。

これを使い始めてもうすぐ1年が経つ。残りは4分の1ぐらいのページ数になってきた。きっとちゃんと使い切ると思う。最初から最後まで使い切って2冊目、っていくの中学のノート以来だからちょっとそれは嬉しい。

わたしのロルバーンの使い方はこの様な感じだが、他に使っている人がいたら何を書いているのか聞いてみたい。罫線もしくはマス目だけの、手帳より一回り大きい紙に何を思って何のために書いているのか。

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