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10月19日 太宰治week②No.29『斜陽』

夜中の飯テロ中
コウモリがのった!🦇🎃ハロウィンバナナケーキ

寮で友だちとバナナケーキを焼いて深夜12時すぎに食べる

バナナのいいにおいがふんわり寮のキッチンに広がります

しあわせ~☺️💕

今日はダイエットを忘れよう

友だちとキッチンに集まって、おしゃべりをしたり、ラジオを聞いたり、恋愛話をしたりして、
ゆっくり紅茶を飲みながら
夜中にバナナケーキを食べるのは幸せですね

バナナケーキと紅茶を飲みながら読んだのは、
太宰治の「斜陽」です

先日、映画の「人間失格」を見て、「斜陽」が物語の中で大きな役割を果たしており、どのような作品なのか気になり読みました

映画の人間失格は「人間失格」だけを題材にしたものだと思っていましたが、
「斜陽」の内容がとても関連していました

主人公のかず子(映画では静子)が、他の太宰の愛人とうどんを食べるシーンや、
いきなり上原(映画では太宰治)の家を訪れるシーンなど、
あ!映画でも見た!というシーンが多くありました

斜陽を読んで、映画で見た静子さんはこのような人だったのだ!と新たな発見がありました

かず子は、
病弱な母親と酒に溺れる弟と、生活に困窮しながら世間から離れて暮らす女性です

かず子は妻子をもつ上原二郎(映画では太宰治)を好きになり、
恋の炎をひっそりとしかし激しく燃やします

かず子が上原と恋仲になり、その後疎遠になっても、
1人で生きる強さを持ち続け、革命にひた進んでいく姿に憧れました

また、かず子の真剣な恋に共感しました
私も恋愛は一途な方だと思います笑

かず子の見悶えるくらいの内容の恋文を読んで、
私もこんな気持ちになったことがあるなあ、としみじみ思いました

私の好きな文章をご紹介します

“もう一度お逢いして、その時、いやならハッキリ言ってください。私のこの胸の炎は、あなたが点火したのですから、あなたが消して行ってください。私ひとりの力では、とても消すことが出来ないのです。万葉や源氏物語の頃だったら、私の申し上げているようなことも、何でもない事でしたのに”

“私はお座敷の隣の間で、ローザルクセンブルクの「経済学入門」を、奇妙な興奮を覚えながら読んでいた。これと一緒に、レニン選集、それからカウツキイの「社会革命」なども拝借した”

“私はこの本を読み、べつなところで、奇妙な興奮を覚えるのだ。それは、この本の著者が、何の躊躇もなく、片端から旧来の思想を破壊して行くがむしゃらな勇気である。どのように道徳に反しても、恋するひとのところへ涼しくさっさと走り寄る人妻の姿さえ思い浮かぶ”

“私は確信したい。人間は恋と革命のために生まれて来たのだ”

“私には、是非とも、戦いとらなければならないものがあった。新しい論理。いいえ、そう言っても偽善めく。恋。それだけだ。”

“なぜ「恋」がわるくて、「愛」がいいのか、私にはわからない”

“人間は、恋と革命のために生まれて来たのだ。神も罰し給うはずがない、私はみじんも悪くない、本当にすきなのだから大威張り、あのひとに一目お逢いするまでは、二晩でも三晩でも野宿して必ず”

私も、かず子のように燃えるような恋をしたいと思いました

物語のほとんどは上原への恋が熱く表されていますが、

最後にかず子がひとりで生きていく覚悟をするシーンがとても好きです

“あなたが私をお忘れになっても、また、あなたが、お酒でいのちをおなくしになっても、私は私の革命の完成のために、丈夫で生きて行けそうです”

私も好きな人がいますが、

その人に負けないくらいに自分も魅力的になって、

もうその人に恋い焦がれなくてもいいようになりたいと思うことがあります

そんな私の気持ちを代弁してくれたように感じたとても好きな一文です

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